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「草川〜これ、あげるわ」
「ありがと」







小さな箱。リボンついてて、可愛い。









……あ、「バレンタイン」





「だから女子力ないって」
「福田くんはチョコ待ってたの?」
「そういうことだろ」
「…で、私が忘れたからあんなにションボリしてたの?」
「だろうな」
「……え、」









今までにない感情が胸の中に生まれる。なんか、こう、むず痒い感じの。









「…購買ってチョコ、売ってるかな」
「チョコパンなら」
「…私、ちょっと買ってくる」
「俺にもー」







拓弥に適当に返事しながらふらふらと購買に向かう








『あ、Aちゃん』
「福田くん、」









既に機嫌を直したように笑う福田くんの手元をみて思わず崩れ落ちた








『Aちゃん!?』
「遅かった…」









福田くんの手の中には何個かのラッピングされたチョコとチョコパン。誰!チョコパン渡したの!









『ど、どうしたの?』
「…今日、バレンタインだった」
『あ…』









福田くんの顔は花が咲いたように明るくなる









「……ってさっき知った」
『あ…』








次はちょっと眉を下げる









「…で、チョコ、買おうと思ったんだけど」





手元に移る視線に福田くんも自分の手元を見つめる







『あ、チョコパン』
「…遅かった」









もう一度項垂れると福田くんは慌てて手に持っていた物を隣に立つ友達に渡す







『Aちゃん』
『僕、何にも持ってない』


「…え?」
『ほら、僕何も貰ってないんだ』







両手をこちらに向けて振る









『好きだよAちゃん』







ズルい反則だ。買ったパンを差し出す私に福田くんはまた嬉しそうに笑う








「…あげる」
『ふふ、1番嬉しい』









私と福田くんが付き合うのはまた数日後の話。









.忘れたバレンタイン

嫉妬→←忘れたバレンタイン



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○○(プロフ) - あっちゃんさん» ありがとうございます。頑張らせていただきます! (2018年7月28日 22時) (レス) id: bc97300b24 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - 作者さんの小説大好きです!これからも応援してます! (2018年7月28日 20時) (レス) id: a151bbb754 (このIDを非表示/違反報告)
○○(プロフ) - ネオンガールさん» ありがとうございます!嬉しいです。頑張らせて頂きます! (2018年3月20日 9時) (レス) id: bc97300b24 (このIDを非表示/違反報告)
ネオンガール(プロフ) - たくちゃんのプロポーズのお話泣きそうになりました…。更新待ってます!頑張ってください:-) (2018年3月19日 22時) (レス) id: d6341b5934 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:.C | 作成日時:2017年12月23日 22時

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