▽ ページ39
.
まさかの展開になった。
正直、好きな人がいたとは思ってもいなかったし(実際今年の夏の時点ではいなかったはず)
誰だ?佑亮とあのキノコはナシだな。あそこの2人なら両想いになってるはず。
やっぱり、あの後晃一に惚れた……?
何も思い浮かばない。誰か、他に…
<拓弥明日空いてる?)
「…嘘だろ」
ノーマークすぎる。いや、そんなはずは…
でも、有り得ないと断言は出来ない。なんなら、それを断言してしまえば俺のかすかな希望でさえも無いと言い切ってしまうようなもの。
(ごめん、明日は無理>
<そっか!オッケー)
「海、だったのかな」
.
確かに海は2個上の先輩にずっと片想いをしていたし、実際今もしていると思う。
だから、アイツが振る可能性は高い。
「海とか俺勝ち目ねぇじゃん」
携帯に呟いてみても何も無い
でも、この状況で『慰めてほしい』と俺を頼ってくれたってこの事実だけで
充分自惚れられる。
なんなら、これチャンスだよな。
ふと顔を上げれば棚の上に飾った写真に目がいく。
朝日に照らされているAちゃんの横顔
「…俺ってこんなに女々しかったけ…」
そっとその写真をかばんの中にしまった。
.
317人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:.C | 作成日時:2017年7月17日 14時