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「…」
「…」
呼び出しといてなんだよ
って絶対
絶対思ってる……
私が、草川先輩の立場なら絶対思うから。
でも、
さっきから草川先輩は
怒るような素振りもみせず
ずっと顔を上げては下げてを繰り返す私をじっとみている。
どれくらいそうしていたのか、
「……無理に話さなくていい」
先輩は小さく呟いた。
「話ならいつでも聞く」
「だから」
「先輩っ」
「先輩、私、」
「あ、」
隣から聞こえた声に
顔を上げる
「あっ………」
「…よぉ、なんでいんの」
「あ、いや」
慌てふためいてるのは
小笠原先輩
「あはは、邪魔しちゃった?」
先輩………
軽く小笠原先輩に舌を出す
「まぁ、うん」
「ごめんね、ちょっと声かけたくなっちゃって」
小笠原先輩は草川先輩にへらっと笑うと
私に向かって片手を上げる
まるで、
ゴメンって言うみたいに。
「なんか、ごめんね」
「いえ、先輩は何も…」
「喋れる、雰囲気じゃないよね」
軽く笑った先輩
「…気晴らしに、どっか行く?」
「本当、ですか?」
「うん。行こう」
立った先輩の後をすぐに荷物をまとめて立つ
ぱっと端の席に座る小笠原先輩と目があった。
今度は、
小さく笑っといた。
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作者名:.C | 作成日時:2017年7月17日 14時