. ページ31
.
「A、ちゃん」
海が驚いたように振り向く
「………今の本当なんですか?」
さっきよりも小さな声に2人で顔を見合わせて困惑する。
海の顔に、どうしよう、って書いてある
けど、多分俺の顔にも、どうしよう、って書いてある。
「……まぁ」
俺の単純すぎる思考が下した答え
それに驚いたように目を見開く海
「……かもって話やけどな」
「そうなんですか、」
しょんぼりしたように笑うAちゃんに申し訳なくなる。
けど、ここで多分俺らが 嘘 をつけば、
「あ、先輩これ」
「どうしたん?」
「夏休みのお礼。本当にありがとうございました。」
「わざわざええのに」
「いえ、」
そういえば制服姿のAちゃん
「…今日から学校か」
「はい。また学校です」
「そっか、お茶飲んでく?」
「あ、いえ。今日は帰ります。」
そりゃそうだよな。
「ん。わかった」
「じゃあ、さよなら」
「ばいばい」
「ばいばーい」
ピシャっと閉まる扉に
2人でまた顔を見合わせる。
「……晃一、どういうつもり?」
「俺の…めちゃくちゃ俺の勘やけど、」
「多分、Aちゃんって______」
.
317人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:.C | 作成日時:2017年7月17日 14時