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俺には、親がいない。
気が付いた頃には施設にいた。
そんな俺と分け隔てなく接してくれたのが拓弥やった。
良く公園で会う子から始まって、拓弥の家に遊びに行ったりするようになって、小学校に上がるとき、
拓弥の親戚の神社の家に俺は引き取ってもらうことになった。
お母さんもお父さんもいい人で。関西上がりのお母さんのおかげで気づけば俺も関西弁。
そんな俺を拓弥は「変なの」と笑った。
そして中学生になった頃、拓弥に親友ができた。海。
俺はもちろん、仲良くなろうと思った。でも、どうやら俺は年を重ねるごとに人と関わるのが下手になってきたみたいで………
どうも、心を開くことができなかった。それは海だけじゃなくて、みんなに。
そんな中、出会ったコイツは、
「…かっこいい」
スナオすぎて分かり易いヤツやった。
分かり易すぎやろ。拓弥のことそんなに好きなん？
なーんか良くわからんけど。楽しくて。声をかけた。
「晃一、最近変わった」
言われて気付くことがある。
「前まで、俺と話すとき遠慮してたでしょ？」
「そーでもない」
「嘘つくの下手かよ」
海と自然に笑えてる自分に驚いた。
「なんかあったの？」
「んー。いい影響を与えてくれる奴に出会った。ぐらいかな」
「へぇ良かったじゃん」
「うん」
うん、確かにアイツとの出会いは良いもん。
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作者名：．C | 作成日時：2017年6月19日 11時
