開戦 ページ12
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「さぁ諸君、戦争を始めよう」
Я国との火蓋が切って落とされた
「就任後の初任務が、戦場前線に出る総統様の護衛とか無茶振りすぎない？？」
「万全の護衛だから大丈夫だろ」
「お前のその自信なに？ どっから湧いてきてんの？
沸いてんのは頭だけにしとけ？？」
「守れんのか？」
「寝言は寝て言え」
その言葉で戦場へ飛び出す
グルッペンに気付いた敵が向かってくるが、あいつが片っ端から倒していく
銃口を向けられたらそちらへ走り、近付く奴はぶん殴り、投げ飛ばして他の敵を巻き込んで道を開けていた
「俺も戦うんだゾ！」
「黙れグル(5)、敵戦略要衝までの道だけだｯ！」
...いや、グルッペンも戦ってるやん......
走りながら大声出してるから後ろめっちゃ追いかけてきてんねけど？？
後処理のが仕事多ない？？？？
「ぅわっ！？」
突然の浮遊感に襲われる
グルッペンを肩に担いで片手で俺を持ち上げてるとか...もうバケモンやんけ.....
「ふーん、隊列乱したヤツらは自隊にぶつかって怒られてろ」
上機嫌やなぁ、と上下する視界のなか思った
敵の頭から頭へ踏み台にして飛んでいることを認識したくない訳ではない
「投げまーす」
「は、ぅわあぁあああああ！？」
「俺もかよ！？」
もうすぐで本営やんけ、と思ってたら投げ飛ばされた
は？ ホンマ意味分からんねけどあのバケモン
着地付近に寄ってきた敵に八つ当たりする
グルッペンも投げてたっぽいし、一掃しとかなな...
とか思ってたのに、上空でロケラン打つアホは無視でええか
もう巻き添え食わんように自分の身だけ守っとくだけでええんちゃうの？？？
「やっべ、空中で停止出来るゾ！」
「的になるから早く堕ちろ」
「違う意味で言っただろ！」
「あー、そーとーさまあぶなーい」
「あっぶねぇな！
敵に投げつけろ！ 俺を経由すんな！」
「目の前に居たもんで」
...ここ本営やんな？
端っことは言え、本営やんな？？
──※──※──※──
──｢反射勝負は勝ち逃げするぜ｣──
ロボロとの一件から、小馬鹿にした顔で言ってくるあいつが夢に出てきてムカつく。
なにが勝ち逃げや、ふざけんな
「Я国が懲りずに攻撃を仕掛けてきた。
全員配置につけ」
『ハイル・グルッペン』
「ゾム、気負わなくていいからな」
「...言うてる意味分からへんわ」
なんやねん皆して...
そんなに俺は頼りないんか？
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作者名：ふたみや遥
| 作成日時：2021年1月25日 13時
