百二十五。時を経て【智】 ページ5
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ガラガラッ________
『あっ…いらっしゃいませ』
Aに会うのは、あの告白の時以来だ。
『あ…久しぶり、だね。ごめんね、突然』
…相葉ちゃん、緊張してんな(笑)
『う、うん…あ、どうぞ。座って？』
相葉ちゃんの緊張が伝わってるのか、Aもどこかぎごちない。
まあ、10年ぶりだし。無理もないか。
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「先月末だったかな」
「トシ子さんの墓参りに行ったら、偶然会ったんだ」
突き出しの夏野菜の煮浸しを摘みながら、Aに再会の経緯を説明する。
『…え？お墓参り？』
「そう。相葉ちゃん、帰国して直ぐにトシ子さんの墓に来たんだよ」
俺がそう言うと、Aは凄く驚いた顔をした
『…そうだったの。忙しいのに…わざわざ、ありがとう』
そう礼を言って、相葉ちゃんに視線を向ける。
『智くんも、お墓参り行ってくれてたんだね。ありがとう』
…まあ俺は、お前にフラれて。なんとなく足が向いただけだけど。
『あの…雅紀』
Aにそう名前を呼ばれた相葉ちゃんは、食事の手を止めてハッと顔を上げる
『作家の夢、叶えたんだね』
『本当におめでとう』
ゆっくりと、言葉を選ぶように。
Aは相葉ちゃんの成功を祝福した。
『あ…うん。ありがとう』
少し照れ臭そうに、相葉ちゃんがそう応える。
『…私ね。今、読んでるよ。雅紀の本』
『まだ、読み途中なんだけどね』
…へえ、そうなんだ。
『え…もしかして、あの日。買ってくれたの？』
“あの日”
相葉ちゃんが、Aを見かけた時の事か
『あ…ううん、別の日だけど。やっぱり、気になって』
『そっか…ありがとう。嬉しいよ』
“読み終わったら是非、感想聞かせて？”
そう言って嬉しそうに生ビールに口をつける。
Aは、料理人になる夢を叶えて。
相葉ちゃんは、作家になる夢を叶えて。
…そうして時を経た2人が、こうやって夢を叶えた姿で再会した。
それをこうして見ているだけで
なんだか胸に、熱く込み上げるものを感じる。
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『しっかし、本当にどれもウマいな〜』
『この唐揚げなんて、トシ子さんの作ってくれてたやつと全く同じ味だよ！』
あ…この、唐揚げ盛ってる器。
“凄く素敵。ありがとう”
『雅紀が来るって聞いて、真っ先に浮かんだのは唐揚げだったよ(笑)』
使って、くれてるんだな________
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ティファニー(プロフ) - 琴乃さん» ありがとうございます。少しずつの更新ですが、よろしくお願いします。 (2021年5月23日 1時) (
レス) id: 0bbd7566ad (このIDを非表示/違反報告)
ティファニー(プロフ) - ぴぃさん» はじめまして、嬉しいお言葉ありがとうございます。私も、どちらかと言うと俺様な彼より甘くてやさしい彼が好きです。また宜しければ覗きに来てくださいね。 (2021年5月23日 1時) (レス) id: 0bbd7566ad (このIDを非表示/違反報告)
ティファニー(プロフ) - ゆり:)さん» もう本当に当初から、ずっと応援頂き恐縮です…温かいお言葉、ありがとうございます。嬉しいです。ノロノロは相変わらずですが、また書いて行こうと思いますので、よろしくお願いします。 (2021年5月23日 1時) (レス) id: 0bbd7566ad (このIDを非表示/違反報告)
ティファニー(プロフ) - まいさん» 嬉しいお言葉、本当にありがとうございます。返信も遅くなってごめんなさい。また書き始めたいと思うので、ぜひ今後もよろしくお願いします。 (2021年5月23日 1時) (レス) id: 0bbd7566ad (このIDを非表示/違反報告)
ティファニー(プロフ) - miihooさん» はじめまして、メッセージありがとうございます。嵐さんのお休み中に、少しでも癒しの力となれればと…よろしくお願いします。 (2021年5月23日 1時) (レス) id: 0bbd7566ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ティファニー | 作成日時：2015年6月5日 16時
