百三十三。諦めたはずなのに【麻】 ページ13
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先月に続いて、2回目の同期会。
『どう？もう大分、感覚戻って来たんじゃない？』
香港から帰国早々に仕事復帰した私の事を気にかけてくれて
仲の良かったメンバーがこういう場を作ってくれたのは、素直に嬉しかった。
「お陰様で、思ってたより早く慣れて来たよ」
この同期の面々の中で本社の事業企画部に属するのは、生田くんと私。
『全然問題無さそうだよ。部長も課長も、原が戻って来て助かったって言ってたし』
焼き鳥の串を頬張りながら、生田くんがそう言った。
『櫻井さんと二宮さんが？なんだ、それなら心配要らないでしょ』
翔と二宮さん、そして…潤。
この3人は部署内に限らず、昔から何かと社内の注目の的だった。
『不動のエース・トリオね。櫻井さんなんてあの歳で部長だしな〜』
『二宮さんだって本当はニューヨークから引き抜きの話あったっんでしょ？それだけで凄いわ』
そんな会話の中で、総務部の同期がこう続ける。
『ホント、松本さんも香港で出世街道まっしぐらじゃない？』
するとその瞬間、一瞬の沈黙が流れ…
それは禁句だ！と言わんばかりに、他の面々がフォローに出る。
ああ…そうだよね。
「ゴメン、気を使わせて。でも本当に大丈夫だから、気にしないで？」
腫れ物に触れるように接されるのは、寂しい。
それに…
“俺と過ごした日々が、これからのお前にとって。意味のあるものになってくれたら”
もう全て、終わった事だ。
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『そういえばさ、櫻井さん。彼女出来たんだよね？』
…翔と私の事は
同期は勿論、二宮さんと潤を除く社内の誰一人として知らない。
『ね、生田くん知ってるんでしょ？櫻井さんの彼女の事』
当然、生田くんも翔と私の事は知らないはずだ。
『あー、凄く素敵な人だよ。あんな女性、なかなか見つからないんじゃないかな』
生田くんのその一言に、女性陣の熱が一気に上がる。
『何してる人なの？』
そんな質問に彼が応えたのは、意外なものだった。
『料理人。代官山に自分の店持ってる。まだ若いのに立派だよ』
…料理人？
『あーなるほどね！毎日美味しそうなお弁当食べてるもんね』
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“そばで見てたら。答えはもう、分かっちゃったでしょ？”
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…この時の私は
本当に、ほんの興味本位でしかなかったの
ほんの出来心にしか、過ぎなかったのに＿＿＿＿
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ティファニー(プロフ) - 琴乃さん» ありがとうございます。少しずつの更新ですが、よろしくお願いします。 (2021年5月23日 1時) (
レス) id: 0bbd7566ad (このIDを非表示/違反報告)
ティファニー(プロフ) - ぴぃさん» はじめまして、嬉しいお言葉ありがとうございます。私も、どちらかと言うと俺様な彼より甘くてやさしい彼が好きです。また宜しければ覗きに来てくださいね。 (2021年5月23日 1時) (レス) id: 0bbd7566ad (このIDを非表示/違反報告)
ティファニー(プロフ) - ゆり:)さん» もう本当に当初から、ずっと応援頂き恐縮です…温かいお言葉、ありがとうございます。嬉しいです。ノロノロは相変わらずですが、また書いて行こうと思いますので、よろしくお願いします。 (2021年5月23日 1時) (レス) id: 0bbd7566ad (このIDを非表示/違反報告)
ティファニー(プロフ) - まいさん» 嬉しいお言葉、本当にありがとうございます。返信も遅くなってごめんなさい。また書き始めたいと思うので、ぜひ今後もよろしくお願いします。 (2021年5月23日 1時) (レス) id: 0bbd7566ad (このIDを非表示/違反報告)
ティファニー(プロフ) - miihooさん» はじめまして、メッセージありがとうございます。嵐さんのお休み中に、少しでも癒しの力となれればと…よろしくお願いします。 (2021年5月23日 1時) (レス) id: 0bbd7566ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ティファニー | 作成日時：2015年6月5日 16時
