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《……A、か？》
「久しぶりね、鶴。見えるー？」
ひらひら、と手を振るA。
鶴蝶、前のめりなのか知んねーけど、お前デコの傷しか見えてねーぞ。
マイキーを映せ、マイキーを！！！
《一瞬見えたが、三途に変わった》
《ヤク中ピンク頭、邪魔なんだよ！！》
「あ？るせーぞ紫クラゲ！！！マイキーに代われ」
す、と伸びて来た腕の中で食いかけのたい焼きを泳がせる(恐らく)マイキーが見えた。
そうじゃないンす、マイキー。
「何だっけそれ……Taiyaki？あんこ食べたいわ」
《なら、日本に帰って来ないか。一緒にたい焼き食べよう》
「えっ、そのつもりだったけれど……。寧ろ、こっちで私を生かしておけるの？」
「は？」
「データとしては知ってたとしても、直にハルたちを知って任務に協力する以上、野放しには出来ないでしょう。情報一つ漏れたら世界が動くもの」
「《《《……》》》」
《ふ、三途が見込んだ以上だったな》
「ッス……」
「明後日の取引先に辿り着くには、ドームを越えなきゃ無理よ。明日私がハルたちを通すよう、皆に話して来るつもり」
《今回の取引より先の商談、Aなら可能か？》
「先方次第。ボスは表の顔で知ってるけど、実権は今ニューヨークにいるNo.2だから。一応、突く」
ご飯仕上げてくるね、と俺のノートパソコンに手を振り立ち去ったAの後ろ姿を、ただ唖然としたまま見遣った。
ー梵天アジトー
(頭文字でご判断を)
マ「三途もAと最終調整だろうから、ココに戻り次第顔出せと伝えとけ」
三途との通話が終わるなり、マイキーはすぐ自室に戻った。
蘭「三途狡くな〜い？」
鶴「……死にかけたんだぞ」
竜「でもAちゃんに世話されてんだろ？」
蘭「俺普通にビビったんだけど、Aちゃん。可愛過ぎね？」
鶴「十年以上会ってないが、綺麗になってたな。元々美人で、見学者からも人気だった」
竜「あ。そっか、お前らと施設で一緒だったんか。仲良かったの？」
鶴「……イザナがしょっちゅう追い掛け回してたな」
蘭「大将のヨメか〜」
鶴「いや、イザナ相手にされてなかったぞ。確かAは俺の一個下なのに」
蘭「歳下に振り回されてた大将ウケる」
竜「Aちゃん、こっち来るって事は梵天入んの？提携？」
鶴「それはこれからじゃないか？首領とココ辺りは間違いなく欲しがりそうだが……」
蘭「蘭ちゃんも欲しい〜♡」
竜「竜ちゃんも欲しい〜♡」
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作者名：カーター千之助 | 作成日時：2024年3月1日 0時
