28. ページ30
どうでも良い三途の部屋事情を頭から飛ばし、歩みを進めた。
「とにかく早く来なさいって言ってんのよ!!3時にあんた回収しなきゃなんだから!!」
「今ハルちょっとバッド入ってて、代わりに終わらすから。"30分ちょうだい"って蘭に伝えて貰えないかな」
「あんたの都合なんて聞いてないのよ、何回言ったらわかる!?見た目通りバカなの!!?」
「無理に退かしたらハルもっと回っちゃうから、ごめんね。あと声のトーン落としてあげて」
何やってんだ、モブ山。あれが本性か……。
三途もせめてもAちゃんと仕事中にキメてんなよ。にしても、
「おい、モブ……「ねぇ」……マイキー」
「お前誰。何Aに暴言吐いてんの」
「3時にあの女回収するように言われてんの!!もうマジ間に合わないんだっつ、の……竜胆さ、ん。その……すみません」
「御愁傷様、モブ山どけ。Aちゃん、三途どうした?」
「竜胆。バッド入ったのか、さっきお手洗いで吐いちゃって。もうすぐ書類出来るから、蘭にそう伝えて貰えるかしら。蘭の部下さんも竜胆と戻ってくれて平気よ」
Aちゃんの膝にセットがぐしゃぐしゃに崩れた頭を乗せた三途……なるほどな。Aちゃんはモブ山や俺と話しながらも、目に見えぬ速さでタイピングする手を止めない。
そんなAちゃんの元にずんずん進むマイキーは、Aちゃんの膝から三途のピンク頭を掴み上げ、放り投げた。
「マイキー、もう。ハルやっと落ち着いたのに」
「三途の自業自得だから良い。それよりA、あいつ誰」
「あ、あいつ!?先に名乗りなさいよ、チビ!!」
「佐野万次郎」
「灰谷蘭の部下のモブ山モブ子。早くその女こっちに投げて!!三途さんって幹部でしょ、いくら私でも勝手に入れないのよ」
「んあ"……?っ、マイキー!?」
「ハル、気分どう?もう終わる、よっ!出来たぁー」
136人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:カーター千之助 | 作成日時:2024年3月1日 0時