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シャンプーからトリートメント、パック後、今顔をジェルだかでマッサージされているAちゃん。
「俺、エレナが女と仲良くなってんの初めて見たかも」
「……Aちゃん海外長ェし、まぁ色んな奴らと絡んで来たろうから、偏見とか先入観で人を判断しねーんだろ。エレナもそれわかって気に入ったんじゃねーのー？」
「まぁね♡でも一番はこの顔とスタイルよ〜！！胸、触っても良いかしら」
「エレナは良いわよ、蘭と竜胆はダメ」
モミモミ、と遠慮なくドレスの上から触るエレナは「やっぱり！本物は違うわね〜」と感嘆の声を上げる。
ズリー。竜胆、心の声漏れてんぞ〜。
「どう違うの？」
「ん〜♡主に柔らかさと弾力？こればっかりは私がどう頑張っても手に入れられないわ」
「日本人がタイに豊胸含む性転換だったりによく来るって聞いたよ」
「ホステスたちの偽乳には憧れないの〜。蘭ちゃんや竜ちゃんはそれで満足みたいだけどぉ」
「言ったじゃないエレナ、美的感覚は人それぞれよ」
「そうね〜」
「さらっと余計な事を言われた気ぃすんぞー」
「A、梵天の男たちは女にだらしないから気を付けなさい。この兄弟にやり捨てられたってキーキー言うメス豚も多いのよ」
「何をやり捨てるの？」
「それは、「エレナ、それ以上言ったらスクラップだぞ〜♡」……蘭ちゃんの脅しは別として、存外ピュアな友人に変な事教えるのはやめとくわ」
施術を施しながらウンウンと一人頷くエレナ。
変なリークをされなかった事に、竜胆は露骨にホッとしている。お前、本気で落ちた？
蘭ちゃんもウブなAちゃんにちょっとびっくりだけど。
まさか、海外で三途とワンチあったかも〜とかほんの少し思っててごめん。アイツの素行を恨んでくれ。
パックも流され、上体を起こしてドライヤーを終えれば艶やかに輝く栗色。
ヘアオイルを揉み込まれるAちゃんは気持ち良さそうだ。
「Aのパーフェクトフェイスにメイクもしちゃって良〜い？」
「あ、そっちが一番の目的。Aちゃんに使い方教えてやって、買い取っから」
「了解♡A、一つ一つ説明するから聞いててね〜」
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作者名：カーター千之助 | 作成日時：2024年3月1日 0時
