3. ページ3
女の話を一通り聞いた後、マイキーから俺に下った命令は、
�’ぬ海録觜圓靴�(九井が取引先の裏取りを行えば、女の言う通りヤツらは俺らを襲撃していなかった)
�⊆Ｎ鼎魴兮海靴覆�ら女を監視、随時報告しろ
��信用に足らない人間だと判断すれば殺せ/ そうでなければアジトに連れ帰れ
だった。
……この相手には最後のが一番厄介だろ。色んな意味で。
「痛み止め増やして貰う？」
どうやら俺は相当険しい顔をしていたらしい。嫌がらせに傷口押したテメーが言うなや。
「……や、要らねー。この点滴か？」
「うん。化膿止めとか栄養剤も入ってる筈だけど、食事取れそうなら減らして貰えると思う。どう？」
「腹……は減ってっけど、痛くてあんま食えそうにもねー」
「なら、明日軽いの作ってみるわ」
「……何で俺らにここまですんだ？ま、治療費は追々払うけどよォ」
「貴方たちが撃たれたあのドーム。当時子どもだった私が初めて近付いた時も、容赦なく撃たれて死にかけたの。その時、"気まぐれ"に助けてくれたのが、昨日来た闇医者。
その闇医者はホームレスを経験しているからドームにも顔が効いて、私に敵意がない事を彼らに説明してくれた。
幸いハッキングが出来た私はパソコン一台でお金を作れて、最小限の資金で家を借りられて。"気まぐれ"に彼らに残飯を持って行ったら大歓迎されてね。
あのドームの人間は皆裏の奴らだから、嫌でも情報は入って来た。それが今の私の生業に役立ってる。
だから貴方たちを助けたのも"気まぐれ"。"気まぐれ"が生むものもあるの」
豊かなまつ毛を俯かせ、ポツ、ポツと説明したクソ女……Aの表情はどこか儚げで、多分他にも大きな何か隠しているような気がした。
「……ンなら、治るまで責任持って面倒見ろよ」
大きな目を細め頷いたAは、引き続き安静を言い渡して部屋を出た。
未だ寝ている隣の部下とも話を整理したいが、安堵のせいか痛み止めのせいか、再び襲いかかって来た睡魔には抗えず、俺も目を閉じた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 136人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カーター千之助 | 作成日時：2024年3月1日 0時
