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「結婚前に話すべきだって私が言ったんですよ、自分たちの子どもの事。きっとそれで考え込んじゃってるんだわ……ごめんなさいね、Aさん。私翔平がプロポーズしたって聞いて嬉しくて、勝手に」


 カトラリーを置いた母ーーAさんが今日は無礼講で美味しく頂きましょうと進言してくれたーーが、ややバツが悪そうに放てば、Aさんは「いえいえ!」と顔前で掌を向ける。


「必要な事です、いつ切り出されるんだろうと思っていました。翔平くん、悩ませてしまってごめんね」

「ううん。婚姻も僕が全部、結構強引に突き進めちゃったし」

「んふ、自覚あったんだ。でも嬉しかったよ。子どもについても、私の家庭のあれこれ含めて考えてくれてたんだよね。年齢的なリミットがあるけれど、プロポーズ受けた時点で翔平くんの意思を尊重する覚悟は出来てるから」


 大丈夫だよ、と大きな垂れ目をふにゃり、柔らかくさせるAさん。全てを受け入れてくれるようなこの優しくも強い眼差しが、僕は大好きだ。「だからAさんを信じなさいって言ったのに」母さん、水差さないで。


「ミヨさんにも今更ながら、婚姻に関してお話していなくて失礼しました。きちんとした挨拶はお正月以降かな、って甘えちゃって」

「それが普通ですよ。翔平が話すもんだから、私も浮かれていただけです。Aさんならいつでも大歓迎だわ、寧ろ翔平で良いの?後悔なさいませんか?」

「ちょ、母さん!?」

「ふふ。しませんし、させません」


 相変わらず男前な僕の婚約者、安心でしかない。母も一瞬目を見開いた後、嬉しそうに笑っている。

「……僕は子ども出来たら嬉しい、と思う」

「翔平くんのシーズンやらも逆算して考えようね。一番可愛い時期、見逃したくないでしょ。私は30で体の事もあるから妊活しなきゃだし、産院を日本かアメリカかも決めないと子どもの出生に影響するわ」

「あっ。Aさんのサポートに母さんたち呼ぶから、アメリカで産んで欲しい……メディアとかの目も日本より気にならなくて安心だし、何となく伸び伸び……僕のシーズン中でも立ち会える可能性があるし、無理でも赤ちゃんの時に会いたいし、」

*→←子ども計画?



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あるぶちん(プロフ) - ニューヨークで地震があったというニュースを目にしたのですが、大丈夫でしょうか… (4月6日 9時) (レス) id: d4844ac604 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カーター千之助 | 作成日時:2024年2月29日 2時

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