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波瀾万丈な忘年会は、不思議な形で終わった。今僕が抱っこしているのはAさん、両隣に蘭くんと竜胆くん。
「あの、どこ行くんですか?」
「うち」
「えっ?」
「あいつらがああなったら面倒だ、姉ちゃんも翔平も巻き込まれる。朝のトレーニングは竜胆と行け」
蘭くんがいつもより真面目だ。いや、いつも飄々としてるだけで、不真面目な訳ではないけれど。
「蘭くん、竜胆くん、すみません。僕、Aさん飲まされてるの、遠くから見てる事しか出来ませんでした」
「あ?そりゃそーだろ」
「姉ちゃん年下、更に昔から可愛がってる奴ら拒まねーから。こういう場で隙を突かれそうになんの」
「お前は悪くねー、寧ろお前がいなきゃとっくに乱闘んなってる。ありがとな」
「蘭くん、竜胆くん……」
その時、Aさんが「むぅ」と身じろぎした。
「Aさん、今、蘭くんと竜胆くんと家帰ってるからね」
「……ん」
間もなく六本木のタワマンに着き、Aさんを寝室ーー初めて入ったーーに横たわらせた。
「どっちが優勢かな」
「あ?鶴蝶いねーし、東卍じゃね。知んねーけど」
「あの、」
「「あ?」」
「Aさんは先に誘いを断ってて、でも僕が行こうって促したんです。蘭くん、竜胆くん、すみませんでした」
「……姉ちゃん回収出来たから良くね」
「竜胆は喧嘩する気満々だったけどなー♡アスリートの義兄、俺らん戯れに巻き込めねーだろ」
僕の義弟たちは、元不良だけど良い人である。その後、シャワーもゲストルームも借り、僕は眠りに着いた。
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あるぶちん(プロフ) - ニューヨークで地震があったというニュースを目にしたのですが、大丈夫でしょうか… (4月6日 9時) (レス) id: d4844ac604 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カーター千之助 | 作成日時:2024年2月29日 2時