ノット・フェア４ (ページ15)

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暴走会。ページ15

午前のトレーニングを終えまったり、主に僕がAさんにちょっかいを出している最中、スマホが光った。通知はインスタのメッセージ。

"おーたに、今日6時A連れてこなかったらカチコむぞ"

「Aさーん。佐野万次郎選手から」

「今日か……やめ、て……ん？マイキーこうなったら何言っても聞かないから、一緒に行こっか」

「何に？」

「忘年っ、胸触りながら言わないで！」

「気持ち良いんだもん。で？」

「翔平くんが嫌かなって一回断ったの、マイキー主催の忘年会」

「え、僕と一緒なら全然良いよ。行こうよ」

　僕が捲り上げたパーカーの裾を降ろしながらもキッ、と睨む事を忘れないAさん。

「どんな人が来るの？」

「今日は多分東卍でマイキーと仲良い隊長格だけじゃない、副総長の堅くんは覚えてる？」

「うん、龍宮寺さん」

「Yes. 総長代理の花垣くんはこの間会ったよね。あ、翔平くんTK&KOグループわかる？」

「勿論、大企業じゃん」

「あの会長と副会長も元東卍なんだよ。来るかなぁ……壱番隊は獣医目指してる圭介とペットショップオーナーのちふで、弐番隊はもう会ってるタカちゃんとパリコレとか出てるモデルの八戒、参番隊は不動産屋のパーとペー、肆番隊は虎……あ、翔平くんダメかも」

「え、何で？」

「私にべーったりだから、翔平くん殴られないように……ちふ辺りが護衛してくれるかなぁ。後は伍番隊の前一緒に見たYouTuberの明司兄妹、陸番隊はラーメン屋開業したナホヤとソーちゃん、漆番隊は青宗くらい。あ、元横浜天竺組……イザナとか蘭、竜胆たちは別だな」

「Aさんの方が僕より僕知ってるじゃん、仲良くなれそうな人いる？」

「前タカちゃん大丈夫だったよね？」

「うん、三ツ谷さんは良い人だった」

「ならソーちゃんとかかなぁ？とっても可愛いの、話したらわかるよ」

「Aさん、男ばっかりだから僕の為に最初断ってくれたんでしょ」

「ん……不安にさせるかな、って」

　俯くAさんも可愛い。それから昼飯を食べて、互いに支度して、Aさんがタクシーでナビする道場へと向かった。