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一平さんに促され僕も日本人男女の元へと向かう。
「はじめまして、大谷翔平さんに水原一平さん。NPO法人TENJIKU統括、灰谷Aと申します。長弟の蘭と次弟の竜胆がお世話になっているにも関わらず、これまでご挨拶が出来ず大変申し訳ありませんでした」
「へー、本物じゃん……「イザナ!」……テンジク理事の黒川イザナ、です」
「灰谷さんに黒川さん、はじめまして、私水原までご存じ頂き幸いです。こちらこそご令弟にはお世話になっております」
「大谷翔平です。お姉さんの話はよく聞いてました。まさか今日お会い出来て光栄です。黒川さんは"大将"ですよね?」
「ん、あんたも堅苦しいの苦手でしょ?ツレのダチなら止めようよ……良いだろ、A」
「もう。少なくとも水原さんはご年輩なんだからダメだよ、すみません。私も弟たちから度々お話伺っています」
やっと会えました。僕だけでなく一平さんにもきちんと目を配り微笑むAさんは息を呑むほどに綺麗で、これはあの二人がシスコンになるのも仕方ない、と内心苦く笑った。
「俺も一平で構いませんよ!お二人とも良い子たちで関心ばかりです……「あいつらが良い子はねーわ」……はは。失礼ですが、こちらへはどういった繋がりで?翔平はスポンサーとしての年間契約です」
「ふふ、では私もAで!大谷さんのCMは拝見した事があります。当方は兼ねてよりXX社専務から個人的なご寄付を賜っていたのですが、以後XX社様が正式にうちのアメリカ国内四施設、カナダ一施設へご支援下さる事になったんです!もう本っ当に有り難くって」
「ははは。Aさん嬉しそうだ」
「そりゃそうだよ、翔平。おめでとうございます!流石というか……TENJIKUさんのご尽力の賜物ですね。俺も非力ながらTENJIKUさんの活動を応援、寄付させて下さい。俺のインカムは翔平の働き次第なんですが」
「僕以外にも仕事あるでしょ。あんまり難しい事わかんないし……でも凄いな、僕も応援するのでAさんも僕を応援して下さい」
「あはは、勿論!やった、水原さんと大谷さんとーり♡」
「蘭の真似すんなよ、あれが二人はマジ胃もたれするって」
「あの子いつも良いとこ持ってくんだもん。"兄ちゃんのそういうとこ嫌い"……似てる?」
「ツラしか似てねーわ」
「「ははは!!」」
Aさんは明るくてお茶目な方らしく、まだ話していたかったが他の人に呼ばれて一人忙しなく行ってしまった。
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作者名:カーター千之助 | 作成日時:2024年1月1日 0時