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はーい!と気持ち良い返事をして茶碗を受け取ってくれるAさん。


「竜胆くん、蘭くんも何かすみません。日本滞在時までいつも僕の都合で」

「別に。俺姉ちゃんと違って人の為に何かしたいと思うほどご立派じゃねーし、他人とか正直どうでも良いし」

「素直に翔平に会いたいだけだって言えばイーのに」

「ばっ、んなんじゃねーし!」

「……竜胆くん可愛いね」

「だろ〜?♡」

「翔平もキモい事言うな腕折んぞ」


 耳赤くして睨まれても。蘭くんとケタケタ笑ってそろそろ竜胆くんが拗ねてしまいそうな時、Aさんがおかわりを持って戻って来ては「どうしたの竜ちゃん」「姉ちゃん!」竜胆くんが僕と蘭くんに揶揄われた事を言い付けている。そろそろアラサーだよね、僕たち。


「不良界隈で竜胆可愛いなんて言ったら、皆顔真っ青にするだろうね。家族と仲良しだけが知る特権だ」

「姉ちゃんいつも思ってんの?俺カッコ良くねーの」

「蘭も竜胆も可愛くてカッコ良いよ」

「姉ちゃんも世界一可愛くてカッコ良いよ♡」

「兄ちゃんまた良いとこ取り!!」


 甘々だな。にやにやしていた僕を「羨ましいだろ♡」と煽る蘭くん、羨ましいというか何というか。


「大谷さんも可愛くてカッコ良いよ。それこそ世界で評されてるもんね」

「……竜胆くんの気持ちわかったかも。Aさんに可愛いって言われるのは嬉しくないですね」

「あはは。ごめん、ごめん」

「大将の事も可愛いなんて言うの姉ちゃんくらいだぜ〜?喧嘩ん時の無慈悲っぷりも知ってんのに」

「喧嘩で無慈悲なのは蘭もでしょ。流石にムーチョと獅音は可愛くないわ」

「あー、ムーチョくんは顔的にな。獅音くんまだバカやってんの?」

「斑目が非行少年から取り上げたクスリやろうとして姉ちゃんが半殺しにしてるビデオは大将に貰ったよ♡」

「何それ俺も見たい。姉ちゃん昔からクスリには厳しかったよな、ガキの頃クラブで草の匂い付けて帰った時泣きながら殴られたの覚えてる」

「壊れる人いっぱい見たもん。たかが大麻でもプッシャーは徐々にハードなの押してくる、子どもたちには絶対手を出して欲しくない。親がやってたパターンの子は血が覚えてるから矯正が難しくて未だに精神医学との兼ね合いで悩むわ」

「テンジクは保護だけじゃなくて更生プログラムもされてるんですか?」

*→←ご馳走様です。



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作者名:カーター千之助 | 作成日時:2024年1月1日 0時

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