ヒソカ×どうやら私はペット兼彼女になったようです (ページ36)

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『あ！無銭飲食男！』ページ36

買い物で出向いた街の真ん中で思わず叫んでしまった。

側を歩く人々が、驚いてAに視線を向ける。

「ああ・・・」

男は目線を逸らす。

『あの時のお金払ってください！！580！！ジェニー！』

「・・・君、よく分かったね。オレだって」

『？』

「ほら、格好も違うし白布(はくふ)巻いてるだろ？なんで分かったんだ？」

男は笑いながら白布(はくふ)を指さす。

この人イメージが前と全く違う・・・

『無銭飲食って顔に書いてあるからです！いいから払ってください！』

「残念だ。あいにく今日も無銭」

ガーン

『払う気はあるんですよね』

すると男がポケットから何か取り出した。

「これじゃダメかな？」

「今持ち合わせてるのこれしかないんだ」

男は綺麗な石を差し出してきた。

なにこの水晶みたいな石・・・？

『ダメです。お金じゃないと。店長に怒られちゃいます』

「仕方ない。そこの買取屋で換金してくるよ。ちょっと待っててもらえるかい？」

と、男は言って、買取ショップに行き戻ってきた。

その手には札の束が。

って、

『あの水晶みたいなのそんなに高価だったの・・・！？』

「ダイヤの原石だからね。あのサイズは滅多にないよ」

うそ・・・それを易々と渡そうとするなんて

何者！？

しかもイケメンで高身長で・・・

か、金持ち・・・。

ま、まさか御曹司！？

御曹司の髪を拭いてたの！？

「そうだ、君にあの時の礼をしないとだね」

『れ、礼・・・って？』

「雨の日に迷惑かけたからさ」

『いや、いいです。大したことしてませんし！』

「腹減ってる？」

『え？少し空いてきたかな・・・？』

「丁度いいそこで食事しようか」

男は店を指さした。