64頁 ページ18
命の炎が消えたとき
俺を迎えに来てくれたのは天使だった
普通は死んでから生まれ変わるまでは
1世紀は待つらしい
でも、病死や事故死
そういう特別な死に方をした人は
すぐに生まれ変わることが出来るらしい
空の遥か上
天使達は俺をある人の元へ連れて行くと言った
「何処に......行くの？」
『ミカエル様のところだよ』
「ミカエル......様？」
『そう、
この天世界のトップだよ』
.
.
.
『玄樹くん、君は何に生まれ変わりたいかい？
やっぱり人間かな？』
「俺は、大切な人の人生を見守りたいんです
人間じゃなくて、俺も天使になりたいです」
『.......見守るだけではいられない
天使になったら業務はたくさんあるんだ
たくさんの人間に感謝されることを
しなくてはいけないし
楽なことばかりではない
生まれ変わりのチャンスも
その行い次第だから簡単な道ではないぞ
........それでもいいのか？』
「はい。
大切な人をこの手で守りたいんです。」
これが俺の天使になった日。
人間への生まれ変わりでなく、
天使になって
大好きなAちゃんのことを見守って
その身に降りかかる危険から守りたいと思った
でも、Aちゃんを見つけるまでには
時間がかかったんだ
見付けたときにはあの悲惨な事故のあと
Aちゃんには
あのとき話してた彼との子どもがいた
その子を庇って死んでいった
愛情深くて優しいAちゃんらしい最期
それは........
自分をギセイにしてでも守りたかった存在だったんだ
俺は
俺にとっての大切な人であるAちゃん
........にとっての大切な人
廉が許せなかった
あんなに側にいたのに
どうして守れなかったんだ_______？
俺はAを守るという自分で決めた
宿命も果たせず
守れなかったという後悔だけを抱えながら
しばらく途方に暮れていた
どうしたらAちゃんを
もう一度生かせるだろう？
そのときに浮かんだのが今回のこれだ
廉に近付いて
運命を変えるように仕向ける
ずるい俺の
最低すぎる大切な人の守り方
こんなの知ったら
Aちゃんはがっかりするだろう
俺を軽蔑するかな？
でもそれでも
どんなやり方でも
やっぱりAちゃんには
生きていてほしかったんだ
例え、そのせいで
誰か赤の他人がギセイになったとしても_______
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2041人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えりんぎぷ−る - 一気に読んで、たくさん泣きました！推しでもないれんれんなのに、、、www天使っていう設定がまたまた良いですね。 (2020年7月1日 22時) (
レス) id: 2200018ee9 (このIDを非表示/違反報告)
miii(プロフ) - はじめまして。一気に読みました！切なくて涙が溢れましたが、最後はとても暖かくて本当作者様の表現が素晴らしいです。おつかれさまでした。 (2020年6月3日 7時) (レス) id: 461d11f3fb (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - すみません！2019年ではなく2020年です！！ (2020年3月30日 1時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 続きです。まだまだ気になる部分は沢山ありますし、こんなにも切なくて愛おしいラブストーリーをお書きになった主様は最高な方です。ただ、一つ要望を言うとすれば、廉くんと再び巡り合うまでの出来事を読みたい。です。笑 長文失礼しました。 (2020年3月30日 1時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 続きです。玄樹くんが更に80年天使を続けたのはきっと、渚ちゃんと汐音くんの成長を見届ける事と、廉くんが天使としての仕事を全うして生まれ変わって、主人公の女の子と再び巡り合うことを見届けたかったからではないかと考えています。続きます。 (2020年3月30日 1時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美雨 - miu -
| 作成日時：2016年1月1日 17時
