繋がれた約束【黒木場リョウ】

極星寮 ページ6

幸「よ！椎名！今日の課題、どうだった？」


貴「あ、幸平くん。一応Aはとったよ。」


この人は幸平創真くん。私が住んでいる寮の一員で、結構フレンドリー。

私が寮に入った初日から、積極的に声をかけてくれた優しい人なんだ。

幸「ま、椎名の腕なら必然だなー！」

貴「そんなことないよ。幸平くんだってすごいしさ…」

ゲテモノ以外は。

そう、彼は普通にしていれば素晴らしい料理人なんだと思う。けど、たまに作る彼の新作料理にはほとほと呆れてしまう。

…入寮初日に食べさせられた煮干しのジャム漬けは想像を遥かに超えてたなあ…。


まあ、それ以外はなかなかいい人で、私は友達として彼のことが好きだ。

幸「そういえば、椎名ってどこから来たんだ？」

貴「北欧よ。」


幸「北欧？って言ったら、薙切アリスと同じだなー。あいつも確か、北欧にいた経験があるらしいし…。」

貴「え、薙切アリス？それってえりなさまと同じ苗字ね。双子とか？」

幸平くんは首を横に振った。
…どうやらハズレのようだ。

幸「あいつら、いとこらしいんだよ。それがまた料理上手いんだよなー。薙切アリスなんか、分子料理っていってなかなかおもしれー品を作るんだぜ？」

貴「そ、そうなの？今度見てみようかな。」


幸「ああ！そうしな！」


薙切アリスか…。一体どんな人だろう。

翌日→←薙切家にて

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