薙切アリス ページ13
こうして私たちは運命であろう
再開を果たした。
これが私の、
ながいながい試練であるということも
気づかずに────。
ア「ちょっと!」
私たちが昔話に花を咲かせているとき、
先ほどの女生徒が声を掛けててきた。
髪と肌が真っ白で
いかにも美人という感じ。
少なくとも私とは比べものにならないほど
美しさに満ちていた。
ア「リョウくん⁉︎ちゃんとA判定貰ったんでしょうね?それ以外だったら、私の側近として恥ずかしくてよ⁈」
リ 「まあ、貰いましたけど。お嬢こそどうだったんすか?」
ア「愚問ね。Aよ、当然でしょ?」
リ「そっすか…。」
二人の会話に疑問を抱きながら様子を伺う私。
側近?お嬢?一体どういうことだろう。
とにかく、親しい関係なのはわかるけど…。
ア「で、説明してもらうわよ。その子は
一体誰なの?」
リ「さっき、お嬢も言っていたでしょう。
昨日見せた写真の…。」
ア「やっぱりね。結婚の約束をしたとか言う
子でしょ?」
結婚?
まさかリョウくん、あの約束…
まだ覚えてくれてるの?
どうしよう
嬉しくて…涙が出そうだよ…。
リ「お嬢、だからそれは昔の話…。」
ア「リョウくん、あなたはだまってなさい。」
リョウくんは口を噤む。
そして彼女の目は私の方へと向きを変え、
鋭く赤い瞳で私を映した。
ア「この際言っておくわ。リョウくんは渡さないわよ。」
え⁉︎
どういうこと?
まさかこの人もリョウくんのこと…?
ア「いくら婚約者のあなたでもね。
…リョウくんにはいつまでも私の犬として側にいてくれなくちゃ♪」
ニコッとした軽い笑顔を見せる。
一体この人は…?
幸「あのさ、大事な話してるときになんだけど、もう次の授業の準備した方がいいんじゃね?」
⁉︎
びっくりした…
幸平くん、いたんだ…。
貴「そ、そうだよね。もう行くよ」
ア「待ちなさい。一応名前を聞いておくわ。」
貴「椎名、Aです。」
ア「そう、私は薙切アリスよ。覚えておいて」
薙切アリス?
それって…。
幸「薙切アリスなんか、分子料理っていってなかなかおもしれー品を作るんだぜ?」
幸平くんが言っていた、強敵だって聞いたけど…。
帰ったら幸平くんに詳しく聞いてみよう。
72人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あん - これで終わりなんて悲しすぎてす泣 (2019年12月10日 21時) (レス) id: b575dccd32 (このIDを非表示/違反報告)
宝石姫(プロフ) - ここで終わりなんですか!?続きが気になります!! (2016年4月11日 14時) (レス) id: dfcfcb3dea (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ狐(プロフ) - もう完結しちゃったんですか?! (2015年9月12日 18時) (レス) id: b96c37b08c (このIDを非表示/違反報告)
花太 - え、完結なんですか!?続き気になります! (2015年9月12日 11時) (レス) id: 01b7a60bfd (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - めっちゃ続き気になります、更新fightです! (2015年7月6日 22時) (レス) id: b347cad2a1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:月女神 | 作成日時:2015年4月9日 0時