【ヒロアカ】彼らは本当に付き合ってるのだろうか。

チョコよりも蕎麦よりも 6 ページ10

貴女side


轟「悪いな上鳴、これは俺のだ」


そう言って紙袋を１つ残して適当に置いて

上鳴くんが持ってる箱を奪う


貴「…轟くんには要らないでしょ

そんなにたくさん
美味しそうなのもらってるんだもん」




ああ、なんで素直になれないんだろう


こういう時に意地を張ってしまうのは
私の悪い癖だ


轟「他のはみんなで分けて食えばいい
俺は要らない


でもこれだけは絶対譲らねぇ、俺が食う」


相手も変なところが頑固なのだ


今まで喧嘩なんてしたこともなかったし
これも喧嘩にカウントするレベルでもないけど


この人とは喧嘩したくないなぁ…



わーい！とみんなが轟くんの置いてた袋に
群がる


貴「…その手に持ってる紙袋は何？」



轟「悪りぃ、今日一緒に帰れなかったのは

…これ受け取りに行ってた」



紙袋から20cmくらいの綺麗に
ラッピングされた箱が取り出される



轟「…開けて」


開けて見ると…


貴「かわいい……」


色んなピンクの花で作られたブーケ

メッセージカードも付いている



貴「なんで…これを？」



轟「アメリカでは…
男から女に花を送ったりするらしい


Aが喜ぶかなって…思った

学校でお菓子受け取れなくて…悪かった」




「「「いやお前イケメンかよ！！」」」



うん、本当にそうだ…

何を私は勝手に落ち込んでたんだろ…




貴「う〜…ごめん…

渡すタイミング無いし一緒に帰ってくれないし

寂しかった…ごめんっ…」



轟「お菓子も食うけど…

俺はお前の笑顔が欲しい、だから泣くなよ」



頭をポンポンと撫でる彼


私の初めてのバレンタインは
嬉し涙でぐちゃぐちゃになりました




・
・
・


貴「…どうかな？」


轟「美味いな」


貴「でしょ！？
砂藤くんと何日も頑張って試作したの！

蕎麦よりも美味しいと思うよ？」


轟「…砂藤の部屋行ったのか」


貴「え？うんそりゃ…教えてもらいに」


轟くんの顔がすこし曇る

そして私の頰を軽くつまんだ


轟「あんまり…他の男の部屋行くな」


貴「ふぁい、ごへんなふぁい」




ヤキモチ…ってやつかな



何だろ、嬉しい



轟「チョコよりも蕎麦よりも…

お前の笑顔が1番だな」



フッと笑いながらお菓子を口に運ぶ彼


本当に、ずるいなぁ

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