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もう誰も見えなくって、御幸くんしか見れなくって、
わたしは御幸くんがうつむくのも、また顔を上げるのもスローモーションに見えた。
「あの、初対面ですよね…」
御幸くんは顔を真っ赤にしていた。
いつもの余裕そうな笑顔はどこに行ったのか。眉はハの字になっている。
「わたしね、"恋は大胆に"って決めてるの。御幸くんに出会った時から」
もっともっと、余裕をなくしてやりたい。
わたしのことしか考えられないほどにしてやりたい。
だって、大好きなんだもん。わたしをすきになってほしいもの。
だから、もっと大胆なこと言うよ。忘れてほしくないもん。
いつの間にか、寒さも緊張もほどけて消えていた。
「あの、俺…どうすれば…」
たじろぐ御幸くんを横目に、わたしはほぉ、っと息を吐いて、出てきた白い息に手をかざした。
その手に誰かの手が重なって、わたしは少し驚いて、
きっと御幸くんだろうなとは思ったけど、やっぱり手を握られたことは急だった。
「なーんちゃって、俺のこと、なめてましたね」
「え…」
御幸くんが、
「どうです?恋は大胆に、素敵じゃないですか」
近すぎて頬が熱い。
なんでだろ、さっきまであった余裕がなくなって、焦る。
わたしは御幸くんに掴まれてない方の手で、顔を仰いだ。
「友達から、どうですか」
「そういうとこも、すきです」
冬なんて、御幸くんといれば寒くなんてない。
ギュッと掴まれた手のひら越しの、御幸くんの余裕そうな笑みに、
わたしは何度目かもわからないときめきを感じた。
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どうも、おはようございます。ノヤナです。
今回は倉持さんとの絡みは全然なくって、しかも終わり方が雑に見えてしまうかもしれないです。
しかも練習してないです。すみません(´・_・`)
まだまだ未熟ですが、書かせていただいたこと、本当に嬉しかったです!!!
るまちゃんありがとうございました。またよろしくね。
ノヤナ
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作者名:泉原 瑠守 x他10人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Rumahappin2/
作成日時:2016年7月8日 19時