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『はぁ〜緊張した』
彼が行ったあと私はその場へ、へなへなと倒れた。
だって、この私がまさか成宮さんと話せるなんて。
向こうは会話程には思っていないだろうけど
私はすっごくドキドキした。
この高校入ったのも成宮さんがいるから。
出会いって程でもないけど、
私が成宮さんに憧れたのは
お兄ちゃんが甲子園行くって言うから
応援しに行った時。
成宮さんの事は、お兄ちゃんが帰省した時
色々と話を聞いてたけど
甲子園で見た彼はマウンドに立つ姿が
1番素敵で輝いていた。
なんか皆から沢山の声援を浴びて
何かしら自信があって
そんな彼がかっこよく見えた。
でも今日でそんな憧れてるだけの
生活はおしまい!
沢山成宮さんと話したいなぁ。
成宮さんて都のプリンスて呼ばれちゃってるから
近寄りがたいのかなって思ってたけど
意外とそうでもないのかも。
…コケた時可愛かったし。
「お前マネージャー志望か」
そう言いながらこっちへ向かってきたのは
私のお兄ちゃん。
「まさか鳴目当てか」
『馬鹿っ違うもん…
それだけじゃないし』
「(鳴目当てか)」
神様!どうか上手くいきますように。
祈った後頼まれていたクーラーボックスを
運びに行く。
憧れの成宮さんの部活のマネージャーに
なれたとはいえ、重いし大変そうな仕事も
沢山あるだろうな。
『う…重っ』
沢山の氷やスポドリの入ったクーラーボックスは
重くてふらふらってなって落としそうだった。
『…やばい落ちそう』
その時
「俺も一緒に持とーか」
『えっ』
そこには成宮さんがいた。
『いいですっ。怪我をされてはいけませんしっ』
「だって持てないじゃん君」
うう…確かに。
「2人で持った方が軽いだろ」
『有難う御座いますっ』
なんて優しい。
もしかしたら。いや、もしかしてでもなく
私はかなり成宮さんの事、
好き、
なんじゃないか、な。
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作者名:泉原 瑠守 x他10人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Rumahappin2/
作成日時:2016年7月8日 19時