第9話 くたばってたまるか ページ10
沢村サイド
どのくらい走ったんだろう。
ひたすら走り続けて、どこにいるのかもう分かんねぇや....
沢村「(まだ、生きてる...)」
重い体を起こそうにも、重すぎて力が入んねぇ。
沢村「みん、なと、野球....」
ああ。俺このまま終わっちまうのかなぁ。
...ダメだダメだダメだ!んなとこで終わってたまるか!
だって!俺は、みんなと甲子園行くために青道へ入った!
夢叶えてねぇのに終われるか!!
沢村「ま、だっ....!!」
でも、体はどうやら既に限界みてぇでピクリとも動きそうにねぇや。
まだ、くたばるわけにはいかねぇのに...!
なんとか抗ってみたけれど、体は言うことをきかなくて。
そのまま意識は段々霞んで落ちてった
なんか、あったけぇ。俺、あの後どうなったんだろ...
東条「あ、気がついた??」
沢村「とう、じょう....??」
目を開けると、目の前には懐かしい仲間の1人がいる。
夢、か...?
金丸「意識戻ったみてぇだな」
沢村「カネ、マール......っ!!ここは?!ってて」
え?!東条と金丸?!嘘じゃないよな?!
って、思っていきなり起きたら体にめっちゃ響いた。
普通に痛い!!
金丸「バカ!いきなり動くな!」
東条「沢村、ボロボロの状態で倒れてたんだよ」
すると
明世「あ、気づいたかな??」
東条「明世、ナイスタイミング!起きたよ、沢村」
明世?って呼ばれた女の子が、お盆に飯らしきものを乗せて持ってきていた。
とりあえず
沢村「俺、助かったんだな」
っていうことは分かった!!
明世「はい。少しでも栄養つけて、元気になれるように。」
飯らしきものの正体はチーズグラタンと野菜たっぷりのポトフだった。
俺は嬉しすぎて、慌てて食べてしまった
沢村「あふあふっ!」
明世「慌てて食べる必要ないのよ。はい、お水」
沢村「(ゴクゴク...)ぷはぁ!すまん...」
金丸「沢村。恩人に自己紹介しとけよ?」
沢村「あー!そうだった!俺、沢村栄純!青道高校1年C組だ!助けてくれてありがとな!」
明世「ふふ、いいのよ。私がやりたいことだし。私は岩下明世。青道高校1年D組よ。よろしく。」
俺は明世の作った飯を平らげた
すると、身体が暖まった。
でも、痛いのは相変わらずだった。
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