エスポワール・エレメンツ ~２~

Episode８９ 風の本質と恋人の救出 ページ43

東条サイド

アエーマ「くそ……何でだよ……！何で、ここが……！」

あれ？気付かれてると思っていたのに

東条「俺は風使い。風の変化でお前がどこにいるのか、感じ取ることができる」

アエーマ「！？！？ということは……」

東条「そう。お前がどんなに遠くに逃げようと、気配を感じ取ることができるから、見つけられる。残念だったな」

アエーマ「！！くそがぁぁぁ！！」(ﾋﾞｭｵｯ)

相変わらず、荒々しく、激しい風しか放ってこないな

風は……誰かを優しく包み込み、癒すためにあるのに

東条「………」(ｼｭｯ)

アエーマ「消えた！？どこだ！」

悪いけど、隙だらけすぎるよ

東条「はぁっ！！」(ﾋﾞｭｵｯ)

アエーマ「のわぁっ！！」

アエーマが吹き飛んだ反動でネレイドが解放された……が

東条「！！しまった！」

ネレイドは真っ逆さまに落ちていく

東条「っ！！ネレイドっ！！」

俺は風を纏い、ネレイドのもとへ

絶対に助ける……愛する人を！！

そして、ネレイドに追い付こうとしたところで、俺は風でネレイドを包んだ

東条「ネレイド！」

明世「………ん、ここ、は………」

東条「空の上だよ、ネレイド」

明世「ラファル！あれ、私……アエーマにボロボロにされて…そのまま、気絶してたの……？」

東条「…………」(ｷﾞｭｳ)

明世「ラファル……？」

東条「よかった……間に合って……！」

間に合ってなかったら、きっと……！

アエーマ「おのれ！よくもやってくれたな！」

明世「アエーマ！」

東条「それはこっちの台詞さ。よくも、ネレイドをボロボロにしてくれたね」

アエーマ「こうなったら……学校に出現させておいたデスペアに暴れてもらうしかないな！！」

やっぱりね。そうしてくるとは思ってた。

明世「ラファル！すぐに戻りましょ！」

東条「心配はいらないよ。ナディにこのこと、皆に伝えるように言っておいてあるから。」

アエーマ「！！ちっ！」

アエーマが逃げ出した

明世「あ！逃げていく！」

東条「いや、学校にむかったかも。風で転移するよ。捕まってて」

明世「！！うん！」(ｷﾞｭｳ)

俺は風を纏い、ネレイドと共に学校へ転移した。

すると、皆がデスペアと戦っていて、アエーマもそこにいた。

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