【3DS擬人化】ある日届いた手紙は。【短編集】

そりゃあ、お前、２［てぃな、麦］ ページ17

てぃな「庫持だよ」





「今の輕怐」を作りあげた人物、つまりは
「輕怐の創始者」となる。
そう言われたら誰もが現ボスであるリロを指差すのだろうが、
てぃなの口から出たのは意外な人物だった。





「庫持」。



どことなく主夫のような、手下のような雰囲気を
持ち合わせているが、
どうやらそれは麦たちの勘違いのようであった。



てぃな「ただの馬鹿に見えるが、それは逆なんだよ。
抉くて、深くて、暗くて、渦巻いていて、
そして………黒い」




全てが真逆。
庫持のことを良く知らない者にとっては、
不可解な言葉ばかりだった。



麦「…庫持にも何かあったってことか」


てぃな「あぁ…そうだな、
あいつは前に――」



てぃなの声を遮ろうとばかりに
突然にドアが開く。




庫持「ちょっと！？てぃな先輩、また俺の机に毛虫入れましたね！？」




――――…まじかよ。話聞けなかった。


麦「…捕まりたくないから帰るわ」





そう言い捨て、窓から飛び降りる。
言霊でクッションを出して着地をした後。
麦はいつも通り溜息を吐いて、
まだ明るい、昼間の街を歩きだした。

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