○○したいお年頃！！③【浦島坂田船】 (ページ5)

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(黄)バレンタインデーページ5

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全員にバレンタインチョコを渡したいお年頃
センラさんVer.

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｢書類持ってきました｣

隣のデスクに座った同じ会社の同じ部署に配属となった後輩のAちゃん。何故か自分が教育係

最初こそ何をやっても失敗ばかりで、それでも頑張って仕事を覚えようとする姿にこちらとしても嬉しくて、いつしか名前で呼ぶようになっていた

そんな彼女が配属されて約1年、今日は主に学生共が騒ぎ立てるバレンタインデーとかいう日

大学生の頃は毎年この日になると浮かれていたけど、社会人になってそんなことはなくなった。社内の人からお世話になってます。お疲れ様です。そんな労りのチョコ菓子を貰うだけ

会社の窓から見える道路に白い犬を連れたおばさんが散歩をしているのを横目にため息をつく

｢先輩！これ、良かったら食べて下さい｣

Aちゃんがデスクの下に置いてあった赤い袋を取り出して、書類と一緒に俺のデスクに置いた。その袋の大きさにキーボードを打っていた手が止まる

｢..Aちゃん、これ大きない？｣

｢先輩にはいつもいつも、本当にお世話になっていますし、｣

し、何？って聞く勇気はなかった。彼女は口下手だから、言葉がそこで終わっただけかもしれないし

｢私、先輩のこと好きなので！｣

椅子から転げ落ちそうになった。俺の目を見る彼女の目は真剣そのもので

｢先輩はいつも優しくて、背も高いしそれにこの前鼻歌歌ってましたよね？すっごく好きです！あと｣

｢ちょ、ちょま、ストップ！！｣

4年目にもなれば部長も他の社員さんも優しくて｢おーい、他でやれよ〜｣なんて笑いながらあっち行けと言うように手をひらひら

居た堪れなくなってAちゃんの手をとって足早に廊下に出る

｢迷惑でした？｣

｢迷惑とかやなくて..何やろなぁ｣

｢でも先輩も私のこと好きですよね？｣

この子は..って頭が痛くなる。いざと言う時はしっかりしていて、言葉がスラスラと出てくるんだなって

先輩もって何やねんお前自信家か、そう言いたかったはずなのに自分の手は彼女の頭を撫でていた

｢ほらね！｣そう言って笑う彼女には多分一生叶わないんだなって思いながら、飛び着いてくる彼女を腕の中におさめた

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文字数..By.もく。

セ｢クロ月夢文楽さんありがとうな〜｣

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