○○したいお年頃！！③【浦島坂田船】 (ページ2)

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(緑)バレンタインデーページ2

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全員にバレンタインチョコを渡したいお年頃
うらたさんVer.

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2月14日バレンタインデー

好きな人にチョコレートをあげる日

学校に行けば靴箱にチョコレートの包を忍ばせる女の子や廊下で渡す女の子

｢はい、友チョコねー｣

｢ありがと！｣

友チョコなんて誰が最初に始めたのか、本当に面倒くさい行事だなぁって

｢うらたくん、これ貰ってくれない？｣

｢あ、私のも！言っとくけど義理だからね！｣

自分の席に座れば窓側からそんな声が聞こえてきて頬杖をついてその方を見る

彼氏であるうらたにチョコレートの包をあげている女子

｢ありがとう｣

満更でもなさそうにチョコレートを受け取って鞄にしまったうらた

いやありがとうじゃねぇよ何受け取ってんの

あんた私の彼氏でしょ

そんな思いは虚しく、あげた女の子たちはキャーキャー言いながらどこかへ消えていった

違うクラスからわざわざ来たの？

なんだか腹が立って放課後までうらたには話しかけなかった

いや、放課後をすぎても話しかける気なんて起きなくて

｢A、帰るぞー｣

一人で帰れば、そんな思いを込めて一睨みすれば彼は口角を上げた

なに、なんなの

ズカズカとこちらに歩いてくる彼に眉を潜めて一歩下がれば腕を掴まれる

｢ねぇ今日１日嫉妬してた？｣

ふっ、って笑って目を細めるうらたに顔が赤くなる

ばれてる、

｢だって毎年そうだからね〜素直じゃないなぁ｣

なんて言いながら掴んでいた手をするりと恋人繋ぎに変えて歩き出した

｢チョコ、用意してくれた？｣

｢..今年はバタークッキー、焼いてみた｣

｢うっそマジで！？やったね｣

｢早く帰って食おうぜ｣と、割と子供っぽく驚いて喜んだから彼のお母さんに聞いてよかったと思った

｢あ、そうだAにこれあげる｣

そう言って差し出された鞄

これうらたの鞄くれるの？

｢中のチョコ。全部あげる｣

｢え、｣

毎年母さんとかにあげてたけど今年はいらんって言われちゃったから、なんて言って苦笑いをするうらた

｢なんで..｣

｢だって彼女からのチョコがあれば十分でしょ｣

嬉しくて嬉しくて

ニッ、と笑った彼に飛びついた

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10年くらい作ってないBy.もく。

浦｢バタークッキー大好きなんだよね、クロ月夢文楽さんありがとう｣

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