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辺りに広がるバラの香り。
まるで、別の世界に来たような感覚だった。
トゲに触れないようにバラの迷路を進むと、白い服に身を包んだ女性が座り込んでいた。
「…っ、」
顔を見なくても分かる。
『バラ園の君』だ。
声をかけるべきか。
彼女の姿を捉えた途端、喉が張り付くほどの乾きを覚えた。
けれどどうしても放っておけない。
彼女は体が弱いと聞いた。
転んで怪我をしているかも。
「…大丈夫、ですか？」
顔をあげた、バラ園の君。
その名に恥じない赤い瞳が私を捉えた。
「あ、すみません。転んでしまって」
反応を見る限り、彼女は私のことを知らないようだ。
「1人で部屋から出られたのですか？……グルッペン様は？」
グルッペン様が彼女に熱をあげてるのは周知の事実。
これくらいなら聞いても問題ないだろう。
「グルッペン様は生徒会の仕事があるので。最近お忙しいみたいであまりここには来られないのです。でも彼のためにバラのポプリをと思って花を摘みに来たのですけど…」
「久しぶりに外に出たので脚がおぼつかなくて」そう笑う彼女の足は白く細い。
「あの、あなたはどうしてここに？」
「…あちらの畑で作業をしておりました。悲鳴が聞こえたのでそれで…」
「まぁ！ひとらん様の畑ですか？作業と言うと、彼のお手伝いを？」
「はい」
「お仕事の邪魔をしてしまいましたね。申し訳ありません」
「……いえ」
鈴を鳴らすような声とはこの事だろうか。
彼女の声は耳心地がよかった。
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暁 - 神作品ですね！ｽｩｰ大好きです！！！！！ (8月10日 10時) (
レス) @page41 id: 1fc9dc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろどうふ(プロフ) - やば、なんだこれ神小説じゃねぇか。なんで今までオススメに出てこなかったんだよ…！ (2021年1月30日 16時) (レス) id: 464a1b954d (このIDを非表示/違反報告)
プロローグ - 見せたこと何になっています。違ったらすいません (2020年3月11日 22時) (レス) id: 3f29d20ec2 (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - 澪華さん» 返信が遅くなり申し訳ありません！ありがとうございます！ (2020年3月10日 18時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - 春奈さん» 返信が遅くなり申し訳ありません！これから夢主ちゃんには幸せになってもらいますのでご安心ください！ (2020年3月10日 18時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らに
| 作成日時：2020年2月12日 12時
