無人島の漂流記② (ページ7)

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大切なもの④ ページ7

「ルフィがワニに食べられた時はさ…」

あれから私たちは帰るのをやめて森の開けた場所で懐かしい思い出話をしていた。

LF「しっしっし。懐かしいな！」

SB「大虎も倒したよな！」

草原に座って話す私たち。
ここなら猛獣が来ても分かりやすいし、この3人がいれば大丈夫。

「…ずっと言いたかったんだけどさ」

今まで心に秘めていたことを今なら言える。

LF「どうした？」

AC「ん？」

SB「A？」

しばらく黙ってると不思議そうに首を傾げる3人がおかしくて笑ってしまった。

「あはは、実は私海賊になりたいわけじゃなかったんだよね！」

盃交わした時に何故か私も海に出る雰囲気になってしまった。

「「え？」」

ポカーンと口を開ける3人。

LF「そうなのか！？なんで今まで隠してたんだよ！」

「落ち着け、ルフィ」

LF「俺、ずっと一緒にいたのに…」

しゅんとするルフィ。

「まあ、いいんだけどね。やりたい事も特に無かったし…私を連れ出したのは3人だよ」

私が海へ出たのは16の時だった。
本当は17で出る予定だったんだけど、先に行ってしまったエースにどうしても会いたくて。

LF「エースの事追いかけて行っただろ？」

SB「え！？」

「ふふ、サボ変な顔」

AC「お前、俺の事本当に好きだな！」

なんて調子に乗り出したエース。

「そうだね」

能力を使いこなせるようになったから航海も苦じゃなかった。

ルフィの船に乗ったのは偉大なる航海(グランドライン)に入ってから。
それまではひとりで旅してた。

AC「～～ッ！お前、」

SB「うわ、エース。真っ赤だぞ」

サボに笑われて怒るエースを見てまた笑った。

「いつも私のそばにいた人がいなくなるのが一番怖かったから」

限界を超えたら人って何でもするんだ。
エースに会うために赤い土の大陸(レッドライン)も他の船に潜り込んで超えた。

たくさん旅をした。

「…私を海に連れ出してくれてありがとね」

おかげで大切なものが増えた。
照れ臭そうに笑う3人にもう一度微笑んだ。