無人島の漂流記② (ページ49)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:84,574 hit

変わらないもの⑤ ページ49

「ごめんね」

みんなにそう言うとキョトンとした顔で"何言ってんだ"と声を揃えた。

「…だって、私。みんなのこと信じてなくて…」

SB「大丈夫。お前は信じてるよ、俺たちの事」

そう言って笑うサボ。
何を根拠に言ってるのか分からないけど自信満々。

LW「アイツの場所が知りてェな」

そうローが言った。
チェンジが出て行ったのはゾロとサンジに能力がバレたからだと思う。

目的は分からないけど。

なのに今でも私はチェンジは悪い人じゃないかもなんて信じてる。

「大丈夫、それなら私が分かる」

そう言って姿を少しだけ変える。
狼の耳と尻尾、嗅覚も狼並み。

SN「ブフッ！！かわ…ッ」

AC「大丈夫かよ」

サンジが鼻血を吹きながら倒れていくのを呆れながら見るエース。

LW「…危険だな」

SB「可愛すぎる」

ふたりがそう言った時、遠くから嫌な音が聞こえた。

「…ッ！」

考えるより先に体が反応して
ボーッとするルフィに抱きついた。

ZR「ルフィ…A！！」

いつものルフィなら覇気で気づいたはず。
だけど、私が変わってしまったから…

LF「A…？」

目を見開いたルフィ。
私の右腕から流れる血がポタポタと床に落ちていく。

LW「大丈夫か！？」

慌てて私の腕をみるロー。

私の腕を傷つけたのは弓矢。
紙が巻いてある。

AC「なんだよ、これ」

そう言いながらエースが紙を開く。

SB「油断してた…クソッ！」

そう言いながら紙を覗き込んだサボ。
エースが読み上げる。

"戻して欲しければ一番高い丘の上へ来い"

この広い島の中だけど
一番高い丘なら目立つ。

LF「A、A…」

「大丈夫。掠っただけだから」

ローに手当てをしてもらってルフィにそう言った。

ZR「チェンジひとりじゃなさそうだな」

そうゾロが言うと空気が張り詰める。

「…だけどこれで分かった」

顔を上げてひとりひとりの顔を見る。

「悪魔の実の能力になんて負けない」

考えるより先に体が動いたのは
本物の私。

変わらない私自身。