【名探偵コナン】計画的にトリップします３

１０９． ページ20

｢…相変わらず湿気が凄いなぁ…｣


…懐かしいな、この感じ。
英字新聞を読む紳士の男性に、カフェで紅茶を飲むマダム達。


私は……イギリスに来ていた


こっちに戻ってきたのは数年ぶりだな…
あの人、確か迎えに来てくれるって言ってたんだけど…

陣平くんと研二くんを説得するの大変だったんだから、何が何でも彼と会わないと。
キョロキョロと辺りを見回していると…


『Hey!』

｢！ Long time no see!(久しぶり!)｣


久しぶりに会えた彼と軽くハグをして、挨拶もそこそこに荷物を持って車に乗り込む。

そのまま、彼の家に向かってもらうことにした。


｢Sorry, to have made a sudden request(急にこんなこと頼んでごめんなさい)｣

『Don't worry,(気にしなくていいさ、)

 I was surprised because it was sudden!(急だったから驚きはしたけどね!)』

｢Sorry…But, I absolutely need your help(ごめんなさい…でも、どうしてもあなたの助けが必要なんです)｣

『OK……それで君は何の厄介事を持ってイギリスに戻ってきたのかな？』

｢…先生……私に、もう一度ハッキングの技術を教えて欲しいんです｣


久しぶりに見るイギリスの景色に目もくれず、彼…『先生』に頭をさげた。


『Hugh〜…また、どういう風の吹き回しかな？』


君はどちらかと言えばハッキング行為には否定的じゃなかったっけ？と、面白いものを見るような、けれど何かを探っているような目で先生は私に尋ねてきた。


｢…ええ、昔は嫌でしたよ。でも日本に行ってから色々ありまして考えを改めました｣

『改めた、ねぇ…まあ詳しくは家で聞こうか』


ちょうど自宅に着いたらしく、パーキングに車を停めた先生の後に続いて彼の自宅に足を踏みいれた。

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