41食目 ページ43
死ぬかと思った……。
まだ心臓がバクバクしている。
マルコは慣れているのか既に諦めた顔をしていた。
「ほい、着いたで」
「ゾム様、まだ心の準備が…」
「そんなの要らへんって。連れてきたでー」
総統室の重厚なドアが躊躇なく開けられた。
真っ赤な絨毯の先、黒い革張りのソファーに座るのはグルッペン様。
その傍らにはトントン様、オスマン様が控えていた。
「急ですまない。もう少し時間を置いても良かったんだが、早く伝えた方が良いかと思ってな」
そう言ってグルッペン様が横を見ると、1歩前に出たトントン様が口を開いた。
「マルコ、何か欲しいもんはあるか？」
「欲しいもの、ですか？」
「おん。何でもええで」
え、欲しいもの貰えるの！？
何でも！？
期待に胸を膨らませる。
「では、一般食堂に新しい冷蔵庫とオーブンを」
「…ほんまにそれでええんか？」
「はい。仕事が捗りますので」
真面目人間か！
マルコのせいでお金くださいなんて言いづらくなったじゃないか！
言うけど！
「じゃあ、A。君は…」
「はい！私は特別手当…」
「幹部専属料理人に任命する」
「……………へ？」
ん？
なんか予想外の発言が聞こえたんだけど。
反応出来ずぽかんとしていると、グルッペン様がにっこり笑った。
「喜べ、A。お前は今日から幹部棟勤務だ」
グルッペン様。
喜べません。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1617人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らに(プロフ) - ししゃも[watoさん大好き]さん» そう言って頂けて嬉しいです。ありがとうございます！ (2020年3月13日 21時) (
レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - 稲荷神さん» ですよね！ (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - なななさん» 更新ゆっくりで申し訳ないです(´；ω；｀) (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます！ (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - macyaya4さん» ありがとうございます！ (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らに
| 作成日時：2020年2月12日 22時
