7食目 ページ9
それからというもの、例の男性はほぼ毎日ように食堂へやって来てはご飯を食べている。
食堂のメニューも油分の少ないものを増やしたからそちらを食べたらどうか、と1度言ったもののどうしても夜食が食べたいからと言われてしまった。
いつしか毎晩彼と会うのが日課になった。
(…これが逢い引き……いやいや、違うか)
しかしここで気付いた事がひとつ、私は彼の名前を知らない。
食堂を利用する兵士達の名前は一通り覚えているはずだけど、どうしても彼の名前だけが分からない。
まさか本当に観光客だったとか。
いや、それしたって毎晩やってくるのはさすがにおかしい。
いつも名前を聞こうとするけれど、美味しそうにご飯を食べる彼を見ているとそんなことも忘れてしまう。
(今日こそは聞かないと)
なんて意気込んでいると、食堂のドアが開いた。
彼がやってきたのだ。
「今日は温かいうどんで……え?」
早速スープを温めようと立ち上がった私は、ドアの前に立つ人物を見て固まってしまった。
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らに(プロフ) - ししゃも[watoさん大好き]さん» そう言って頂けて嬉しいです。ありがとうございます! (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - 稲荷神さん» ですよね! (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - なななさん» 更新ゆっくりで申し訳ないです(´;ω;`) (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます! (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - macyaya4さん» ありがとうございます! (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らに | 作成日時:2020年2月12日 22時