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「いやぁ、最近よく目が合うから何かなぁと思っとったけど、なぁんだ。友達になりたかったんやな。」
いや、違…違くはないけど。
「俺、友達少ないから、嬉しい！」
いや、…あの、笑わないでもらっていいですかね…？笑うな、惚れる…なんで…。
「そうと決まれば…！今から遊ばへん？」
「へっ！？ど、何処で！？」
「俺ん家。」
こここ、これは…お家デートってやつですか！？誤解されてるけど…別に、いい…かな。今までよりいい関係にはなれそうだし…いやいやいや！なんのために勇気を振り絞ったの！
で、でもさぁ。レト君の家、行けるんだよ？告白したってどーせフラれて今までより悪い関係になっちゃうよ？
今の目的を忘れないで！A、貴女は何をしに今ここに立っているの！？
二人の私が喧嘩を始めてしまった。
一人であーとかうーとか言ってる私を怪訝そうに眺めるレト君。ぁあ、変な子って思わないでぇ…。
…彼は悲しげにうつむいた。
「…うん、ごめんな？ちょっと強引だった…かも。嫌なら嫌って言ってくれていいんやで？」
「嫌じゃないです！行きます！」
するとパァア！っと人懐っこそうな笑みを浮かべる。
ぁあ、本当に大好き。
…なんか、まぁ、いっか！またいつか告白しよ！
「じゃあ、俺ん家にLet's Go！や！」
***
「レトさん、それ彼女？」
「お前…俺らの先を越しやがって」
「あはははっ、彼女なんかじゃあらへんよ！友達友達！な？A」
……は、はぁ。
二人きりじゃないし。不満なのをレト君に目で訴えてみるけど…通じない。知 っ て た 。
今日から鈍感アホルトって呼ぼう…。
「あっ…おkおk」
二人組の一人は私の境遇に気づいてくれたようで、レト君と私を見比べ、納得したようにうなずいた。
確か…名前は、藤くん。だったっけ？
続く
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作者名：たけのこご飯
作成日時：2015年12月9日 20時
