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ブースで声を録音していた潤ちゃんは、いつものヘラヘラしたような顔はしてなくて、真剣だった。



すごい、かっこいい。



他の人もすごい。熱量がすごい。迫力がすごい。語彙力がひつようないくらいすごい。あらわせないぐらいすごかった。




それにキュンとして、改めて惚れたのは言うまでもない。
初めて潤ちゃんがこういう感じのお仕事してるんだって見たし...。







A「お疲れ様です!!」


本日分の収録が終わり、バラバラと人がブースから出ていく。

礼儀として、頭を下げて労りの言葉をいう。



潤ちゃんは人が変わったように、


潤「どうだった?」

と、軽く抱きついてくる。



こら!と軽く叩くとすっと離れて、今度は見つめてきた。

目を離すまいと、どんどん顔が近づいてくる。



こんなことしなきゃ、かっこよかった!って素直に褒めるのに。笑


少し押し返して距離を置いて、ちゃんと目を見つめて、

「かっこよかった」

とふんわりとほほえんで言った。




潤ちゃんはむふっと笑って、帰ろうと言った。







潤ちゃんの車に乗って事務所まで帰る。


その間は、声優とマネージャーじゃなくて、伯父と姪でもなくて、彼氏と彼女。


A「潤ちゃん、すっごくかっこよかった!私、正直びっくりしちゃった。ううん、前から色んなので見てたけど、生ってほんと、迫力が全然違って!
惚れ直した!笑」


潤「お、マジ?やった」



潤ちゃんの運転する横顔を見ながら、あぁかっこいいなぁって何度も思う。



今日の収録にほんとに感動して、じーっと横顔を見つめてると、


潤「キスしたいの?」



A「へっ?!?あっ?!?ち、ちがっ」







よく福山潤はドSだという。

こう、絶対向こうからキスしたいのって言わせてくる。

甘々な福山潤とかそんなの素じゃない。

と、世間には思われてると思う。




でも、私の場合は、




A「.....潤ちゃんがしたいんでしょ」


髪の毛先を口元に持ってきて、そう照れ隠しに言うと、


ご名答、と言って、髪の毛を持っていた手を握って髪の毛を離させて、あいた口元にキスをする。




運転中だから短くて触れるだけのキスだったけど、私にとっては何でも幸せ。



ゆっくり見つめ合って、青信号になったからって正面を向いてまた車が走り出す。



私と彼は20歳差。


それでも、この想いの重さは同じなんです。

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作者名:めると | 作成日時:2019年7月16日 22時

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