Daily【中村悠一】

45 可愛いやつ ページ45

中村「ただいまー」

A「おかえり」

中村「な、、？」

家に帰ったらリビングに水樹さんがいた。
いや、正確には水樹さんの写真を顔に貼ったAがいた。


A「悠一くんおかえり。」

中村「つか、酒くせえ」

うーん。ヤな予感がする。
……かと言って放置しておくわけにもいかない。

中村「どうした」

A「んー？なにが？」

中村「水樹さん。」

おでこにテープで貼ってある水樹さんのポスターらしきものをぺろんと捲りAの顔を覗く。


A「私はこれから奈々さんとして生きることにした」

中村「ほんと何いってんの？」

おでこからポスターを外してやると腰に回されるAの腕。

中村「なしたの？」

A「……。
悠一くんが奈々さんの顔が好きって言うから」




……。
もしかして、と思いあたる節があるので聞いてみる。

中村「ラジオ？」

A「……うん。」


やっぱりこいつラジオ聴いてやがったな。
杉田と梶田くんのラジオにゲストとして呼んでもらった回の配信は今日だったはず。

そういえば好きな顔の話したっけか。

なんとなく思い出してみると水樹さんって言ってないこともない気がする。


A「悠一くんはどうせ奈々さんが好きなんだ」


…まぁ、水樹さんは嫌いじゃねーけど。

中村「それは違うな。
第一、水樹さんが好きだったらAと結婚してねぇよ。

俺、仕事中にあんまりお前の話振られるの好きじゃねーんだよ。」


A「……なんで」


中村「Aの話振られると早く帰りたくなるんだよ。
そんなん仕事に集中できねぇだろ？」


Aの腰に手を回し返すと更にきつく抱きついてくるA。

甘えモードですかAさん？


A「……悠一くんが１番好きなの誰」


中村「誰だと思う？」


A「A」


酔うと自分に自信が持てなくなって泣き始めたり、自分のこと名前で呼び始めたり、甘えたがりになったりする、とか、そういうとこほんとに可愛い。


中村「正解」


そう言って、Aを抱き上げてベッドに運ぶ。

俺が風呂入ってる間にこんなとこで寝られたら困るし。


A「ゅ、悠一くん゛ん。」


中村「なに？」

A「好きぃ……」


中村「…俺もだよ。」


そういって抱き上げたAにキスをした。

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