十二輪 ページ14
木の葉に隠れてカカシの様子をうかがう。
カカシ「忍たる者、基本は気配を消し隠れるべし。」
ナルト「いざ、尋常に勝〜〜負！！
しょーぶったら、しょーぶ！！」
カカシの前で堂々と手を組んでいる。
カカシ「あのさぁ…お前、ちょっとズレとるのぉ…。」
ナルト「ズレてんのは、その髪型のセンスだろー！！」
カカシに向かってナルトが走り出した。
チャリンッ チャリンッ
カカシの腰に着いた鈴が軽快な音を出す。
鈴のおかげで、音がなればカカシの動きに気付く事が可能だ。
ナルトは咄嗟に急ブレーキをかけるとカカシの動きに警戒する。
カカシ「忍戦術の心得その1、体術！…を教えてやる。」
カカシはポーチに手を入れる。
だが、忍体術とカカシは言っていた。
昨日の黒板消しといい、朝飯ぬきといい…カカシの行動は、はっきり言って不思議な事ばかりで何をしでかすかわからない。
現に、ナルトも不審がっている。
ポーチから離れた手が持っていたのは、一冊の本。
イチャイチャ パラダイス
思わず、呆気にとられる。
カカシ「……？どうした、早くかかって来いって。」
ナルト「でも…あのさ？あのさ？なんで本なんか……？」
カカシ「なんでって…本の続きが気になってたからだよ。別に気にすんな…お前らとじゃ本読んでても関係ないから。」
ナルト「ボッコボコにしてやる…！」
ナルトは足に力を入れて、地面を蹴りあげるとカカシに向かって拳をふりかぶる。
ナルトの拳は何も叩けずにカカシの片手で防がれてしまった。
ナルト「うおおお！」
今度は足をふりかぶり蹴りを入れようとする。
ナルトの蹴りは空を切るだけ。
またしてもカカシに避けられる。
ナルト「だぁーーっもうっ！！」
ナルトは避けられた事に焦り、苛立ち、攻撃が単調になっていた。
カカシ「忍者が“何度”も後ろ取られんなバカ。」
カカシはナルトの背後に回ると虎の印を構える。
…ヤバイ！
木の葉から抜け出して、ナルトの方へ走っていく。
カカシ「遅い。」
カカシは手を構えると手をつき出す。
カカシ「木の葉隠れ秘伝体術奥義！！千年殺し〜〜っ！！」
ナルト「ぎぃゃぁぁぁ！！」
ナルトは悲痛な叫び声をあげて吹っ飛んでいった。
A「……くっだらなぁ！！」
カカシに向かって言葉を吐き捨てる。
カカシ「あらら…そんな簡単に出てきちゃダメでしょーが…。」
A「アンタのカンチョウより、よっぽどマシな行動だわ！」
イラついたので、本を奪い取る。
カカシ「ちょっ！」
A「なにが、奥義だよ！」
カカシにベーと舌を出して、木の葉に隠れた。
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作者名：エビ猫 | 作成日時：2018年6月1日 19時
