みどりの風が吹く頃に... (ページ1)

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慎太郎side

気づいてたら好きになってたってよく聞くけど、俺ははっきり覚えてる俺が君を好きになったのはあの寒い冬のこと...

珍しく風邪をひいて休んだ北斗からLINEが来て

北斗ごめん、図書当番座っとくだけだからやっといて
慎太郎了解

ウチの学校の図書室はほとんど使われない、放課後なんてほぼほぼ皆無、

仕事もないだろうし、部活休めるしラッキ〜♪

そう思ってジェシーに

慎太郎北斗の代打で図書当番するから部活休むわ、
ジェシー部長に怒られても俺知らないからね、

LINEしてから図書室に行くとやっぱり人はほとんどいない

本は北斗の影響もあってちょこちょこ読むけど図書室は久しぶりで

お気に入りの作家さんがないか探してると本棚の端っこに

「みどりの風が吹く頃に」

と書かれた本があって普段はフィクションものは読まないのに何故か惹かれて手に取ってしまった

パラパラと冒頭を読むと面白くて、カウンターに持って行って読むことした

読み始めて何分経ったかは分からないけれど物語が動きはじめるところでドタバタと音が聞こえて

その音はだんだん近くなって

ガラガラ！

すごい勢いで君は入ってきた