２０７話 ページ19
曰く、今の蒼蝶にはほぼ100％の自身の能力と20%ほどの蒼豹の能力が猛威を振るっている、と。
曰く、100％でも危険なのにそれを超えてしまったら自身では抑えることはほぼ不可能だ、と。
｢分かった。蒼蝶がそのような決断をしたのには理由があるのだろう？野暮だから聞きはしないが。
今から俺たちをワノ国に向かわせる理由はなんだ？場合によっちゃこのまま別の方に向かうことだってできる。安全面を見るならば、ここから遠いところの方が良いはずだ｣
あの島一つ壊すこと以上の力が今の蒼蝶にあるとは思えない。それにもう用はないはずなのだから。
｢完全に狸屋の利益のみを考えた結果、だと思います。｣
しん、と静まり返った。少しだけ見聞色を発動させてみる。なるほど、白ひげの一味の半数程度がここに来ている。
｢前お話したとは思いますが、先ほどの島で戦っていたのは情報屋第一勢力である狸屋と第二勢力である葉月です。この2団体がここまで上がってくるのには幾多の犠牲を伴ってきました。恨みはそれと比例して多くなってきました。
もし、その２団体が壊滅状態だったら。他団体がそれを知ったら。
蒼瀧はその最悪の場合を仮定して、白ひげ様をワノ国に向かわせようとしたんだと思います。｣
親父はひとつ大きなため息をついた。狸屋の奴は先程までの不安さを感じさせない表情から一変し、ビクッと大きく肩を震わせた。
｢グラララ!そういうモンだよなぁ、狸屋は。
そこの小さいの、後ろの狸屋をこっちに乗せな。気配がうるせぇ。同盟の責任もってワノ国まで乗せてやるよ。｣
｢ありがとう、ございます。｣
狸屋に与えられた一室に全員集める。副隊長達とも合流した。あの大きな会議室でさえ全員はいりきらなかった人員が、それの半分もない部屋にスカスカにしかいない。被害の大きさがそれだけでも伝わる。
｢蒼柔さん、戦闘の被害報告してもよろしいでしょうか。｣
外には監視の意味もあるのか不死鳥の気配もする。気配がうるせぇのはそっちの方だ。
｢任せた。それと、不死鳥。気配がうるせぇから中に入るかどうかしてくれ｣
驚いたような気配の乱れ。多分普通の人間なら気づかないだろう。比較的薄い気配だが、狸屋には大きすぎる気配だ。
｢いいのかぃ？入っても｣
｢白ひげ様のところの人間だ。外に漏らすことはないだろう？｣
不死鳥は中に入ると当たり前のようにいる副隊長達に少しだけ驚いた様子を見せ少し納得したような顔をなさっていた。
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ヴィジリア(プロフ) - 最後に本当に素晴らしい作品でした。こんなお話を作ってくださってありがとうございました。長々とお話ししてしまい申し訳ありません。文字数が多くて入りきりませんでした。作者さん小説に限らずですが、これからも頑張ってください。いつか読まれる事を楽しみにして (2018年8月4日 2時) (
レス) id: 93a99db6fc (このIDを非表示/違反報告)
ヴィジリア(プロフ) - 本人にとって幸せだったようで立派で短い人生ながらに濃い人生だったと思います。こんなにも悲しくて辛いお話は初めてでした。死ぬことが確定していたのに続編まで出ていたことに驚きました。どれだけ私を泣かせるんだってね笑。 (2018年8月4日 2時) (レス) id: 93a99db6fc (このIDを非表示/違反報告)
ヴィジリア(プロフ) - 今日読み終わり、号泣したのでコメントさせていただきます。イゾウの出番が少ないながらも主人公と愛し合っている感じがすごく感じました。ですが、それ以上に組織が大切だった主人公が辿った人生ははたから見れば悲劇で悲しすぎる人生でした。 (2018年8月4日 2時) (レス) id: 93a99db6fc (このIDを非表示/違反報告)
名無し20512号(プロフ) - 。さん» 返信遅れてすみません。初コメありがとうございます。お褒めの言葉ありがとうございます。この作品の閲覧ありがとうございました。更新頑張ります (2016年11月12日 1時) (レス) id: 34807cd403 (このIDを非表示/違反報告)
名無し20512号(プロフ) - ルナさん» 返信遅れてすみません。更新遅いのに待っていただきありがとうございます。最後までどうぞお付き合い下さい。 (2016年11月12日 1時) (レス) id: 34807cd403 (このIDを非表示/違反報告)
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