にじゅうきゅう ページ31
降谷side
「お別れですねこの席も。」
「…早かった。」
「ですね〜。」
あっという間に月日が流れた…
「降谷くんは席どこなんです?」
「あっ…ここら辺。本当に近い。」
「へぇ〜遠くなっちゃいましたね。」
「…どこ?」
「廊下側の1番後ろです」
「あっ…そうなんだ。」
近かったらよかったのに………
…ん?
あれ、なんで今近かったらよかったのにって思ったんだろ。今まで席替えでこんなこと思ったの一度もないのに…なんで?
「…降谷くん。」
「…あっごめんなに?」
「席変わっても、その、喋りかけに行ってもいいですか…」
「…………えっ」
「べっ!べつに変な意味はなくてですね!その、私、まだお友達少ないので…そのって感じででして…!!」
慌てふためいてる。なんだろう凄いあわあわしてる。反応、面白いなやっぱり。
「…別に許可取らなくてもいい…」
「…っ!!やった!」
周りにお花見える。うわぽわぽわしてる。笑顔が眩しい…
「ありがとうございます!降谷くん!」
「…うん。ど、どういたし…まして。」
「はいっ!!」
この子が笑うといつも周りにお花見える。しかもあの、幼児が描いたみたいな雑な花。
でもそれでもその中に見える*A*さんの笑顔が1番…なんかこう…いい
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作者名:大隈カミチカ | 作成日時:2023年8月15日 17時