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第四章『願いと選択』【4】 ページ14

―――――視界が暗転し―――――意識が闇に飲み込まれる。



 ―――――この感覚は、初めてクロの中に入った時と同じ。





 ゆっくりと目を瞬かせると、蝋燭に囲まれた路の先に、クラッカーを手にした、あの、猫のような姿をした奇妙なぬいぐるみ『力』の姿が在った。



『HAPPY BIRTHDAY』

「!!?」

 そうして、お祝いの言葉を発すると同時にクラッカーを打ち鳴らしてきた『力』に対して、真昼が目を白黒させながら、声を上げる。

「・・・えっ!? ここどこ・・・!?」

「―――――真昼君、ここはクロの中よ」

『そう。ここはクロの中だよ。久しぶりだね、瑠璃♪』

「え!? クロの中って、瑠璃姉とこいつ、知り合いなのか!?」

「えぇ。私がクロを目覚めさせる前、クロの中で『力』くんとは一度会ってるから。

―――――『力』くんは、クロの一部―――――『力』の担当なんですって」

 落ち着いた様子の瑠璃の言葉に、真昼は目を瞬かせると、「・・・クロの一部?」と困惑の表情で、ぬいぐるみを見つめる。

 すると『力』は『二人とも、こっちこっち』と手招きをしながら呼びかけてくる。

『GIFTが欲しいでしょ? 自分だけのBIRTHDAY GIFT』

「誕生日・・・はまだ先だけど・・・武器のこと? だったら欲しいけど・・・」

 『力』の言葉の意味が分からず、真昼は眉を顰めながら、その後に着いていく。

『さぁ楽しい運命の選択。すきなのをひとつだけ』

 と―――――『力』が指し示した先には、山積みにされたギフトボックスがあった。

 『力』は、何処から取り出したのか、クロと瑠璃が『誓約』を結んだ時と同様に、丸いケーキを手にしていた。

 ―――――しかし、唯一点だけ、瑠璃の時とは違う部分があった。

―――――ケーキはバースデー仕様で『MAHIRU』と書かれたネームプレートが飾られていた。

 『力』は口元に歪な笑みを浮かべながら、楽しげに真昼に語りかける。



 ―――――HAPPY BIRTHDAY MAHIRU

 ―――――GIFTを選べばもう戻れない

 ―――――でも、誰かを守れる大人になるよ

 ―――――さぁ君の力を手に入れよう

 ―――――どれを選んでも同じEND

 ―――――でもルートは全部違う

 ―――――慎重に

 ―――――でも大胆に

 ―――――大事なのは自分(キミ)ならではの答え

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マユ(プロフ) - 紅羽さん» 変換洩れ、ご指摘下さいまして有難う御座います。後から加筆した文章が変換されていなかったようで・・・。再度、一括変換を行いましたので、全てのページがこれでされているかと思うのですが・・・。万が一、又発見されましたら遠慮なくご指摘下さいませ。 (2018年9月3日 21時) (レス) id: 6997652f0b (このIDを非表示/違反報告)
紅羽(プロフ) - 『嘘に隠れた想いと描いた未来』【1】 の最後の話の前半、主人公の名前が変換されていなかったので、指摘させていただきます! (2018年9月3日 8時) (レス) id: de0e7143c3 (このIDを非表示/違反報告)
マユ(プロフ) - カナさん» 楽しみと言って頂けて、とても嬉しいです! 亀更新ですが、その分、頑張って執筆致します。コメント有難う御座います!! (2017年8月11日 23時) (レス) id: 8d3457ac29 (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 続きが楽しみです! (2017年8月11日 22時) (レス) id: b5a85efb84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱臣繭子 | 作成日時:2017年6月27日 0時

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