第二十五章『千辛万苦』【１】 ページ21
それから瑠璃に代わって、吊戯の救出に向かったザ・マザーが水底に沈んでいたその姿を発見し。左腕に抱えながら、扉を内側から押し開けて。浸水していなかったフロアに押し流される形で脱出を果たした処で―――――。息を吹き返した吊戯は激しく咽ながら、肺の中に取り込んでしまった水を吐き出して、何とか一命を取り留めたのだが。
もはやこの�犖充太こΝ瓩蓮�吊戯にとっては�犇寡歐喚瓩鯀澆�立てるものでしかなく。
「・・・なんで？ なんで？ もういやだよ。生きるのはもういい。もういいよ。もう帰る。生まれる前に帰る！！ かえして、かえしてよ・・・！！」
絶望に苛まれながら喚き声を上げた吊戯の口から出た�猗疚牒瓩鯤垢い織供Ε泪供爾�瞬間的に両腕を伸ばして吊戯の身体を掻き抱くと。
「えっ・・・？ だれ・・・」
伝わってきた心音と温もりに、吊戯は茫然と目を見開いて。
「あっ、あっ・・・おかあさん。むかえにきてくれたの。おかあさん。どこにいたの。こわかったよ。さびしかったよ。ねぇ、だきしめて・・・」
いま自分は心の底から願った存在―――――�猜譴覆襪發劉瓠宗宗宗宗修涼罎亡圓辰燭里世繁槐重�に感じ取った刹那―――――
「ああ・・・あああああああああ！！！！！！！！」
生まれてはじめて―――――滂沱の涙を溢れさせて―――――叫び声を上げたのだ。
―――――いま、自分の腕の中にいるのは、生まれたばかりの�猴鳥勠瓩澄�
―――――この子は、自分の『名前』を、果たして覚えているだろうか。
「・・・あなた名前はなんていうの」
顔を俯けた状態で、自分の腕の中に縋りついている、�猴鳥勠瓩法▲供Ε泪供爾詫イ靴�尋ねかける。
と―――――
「・・・・・・つるぎ・・・・・・」
暫しの沈黙の後に、答えが返ってきて。
第二十五章『千辛万苦』【１】→←第二十五章『千辛万苦』【１】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 40人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マユ(プロフ) - yuiさん» 初めまして。兄弟戦争編を読んで下さっている方から。最新作の此方にコメントを送って頂けるなんて。私もまた歓喜に打ち震える想いです。お話を書かれる方が減ってしまった為。自給自足の日々ですが・・・これからも頂けたお言葉を励みに頑張ります！有難う御座います！ (2022年9月18日 18時) (
レス) id: f50f5d2051 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - まだこの章まで行ってませんが（なんならまだ９章）こんなに長く作成してくれてとても嬉しいです。コレからも頑張ってください (2022年9月18日 16時) (レス) id: b7d6eb1800 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朱臣繭子 | 作成日時：2022年7月9日 2時
