検索窓
今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:8,729 hit

第二十四章『艱難辛苦』【1】 ページ47

「瑠璃と俺が女神と天使の力で浄化する」

 リヒトがそんな決め台詞を口にすると。

「ん〜〜〜〜〜〜!? まあそう! 天使語で言うとそうっスね! そんですべてはその後で紐解きゃいいってことっスね!」

 自分が話している途中で遮られてしまった事に対して一瞬、ロウレスは何とも言えない面持ちで唸ったものの、直ぐにリヒトの台詞も取り込んだうえで口述を纏めると。

「苦労して仲間にしたやつは―――――って兄さん言ってたっスよね? 役に立ってやろうじゃないっスか!!」

 不敵な笑みを浮かべてそう宣言したロウレスと共に。

 リヒトも凛々しい面持ちで「当然だ」と頷くと。

「なぜなら俺は」

 左手を掲げながら、右手をクロスさせて。

『天使だから』

 いつもの決め台詞をリヒトが口にした時。ロウレスもまた、左脚を掲げつつ、両手の親指と人差し指でリヒトの事を指し示しながら、茶々を入れるように息ぴったりと台詞を被せてきて。


「ってわけでここはオレたち強欲組に任せとけっスよ!!」

 ヒュウ―――――〜〜〜!! と、さらにはやし立てるように騒ぎながらそう言い放ったのだが。

 ええ―――――・・・と真昼とクロは揃って思わず何とも言えない面持ちで呻いてしまう。

 ―――――瑠璃姉って、リヒトさんの中では、いまだに『女神』っていう認識なのか?

 真昼が当惑した中で、クロもまた、意味わかんね―――――・・・とぼやきを漏らすと。


「つってもオレら今、戦えないっスから」

 先の台詞を撤回するような発言をロウレスがした事により、

「何言ってやがる俺は・・・」

 お約束ともいえるリヒトとの口喧嘩が始まってしまうかと思われたのだが。

「はいはい。天使にも不調な時はあるんス!」

 ロウレスはリヒトと喧嘩をすることなく、軽い口調であしらうと。

第二十四章『艱難辛苦』【1】→←第二十四章『艱難辛苦』【1】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.1/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
49人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:朱臣繭子 | 作成日時:2021年11月13日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。