第十四章『“Life’s but a walking shadow”』【２】 ページ16
―――――ドクン
その直後、クロ自身の鼓動が大きく脈打つと、真昼の右腕とクロの首の付け根から伸びた、主従の証の鎖も含めて―――――
どろ、とクロの足元に具現化した�狄縞イ琉猫瓩僕呂瓜呂瓩燭里澄�
「えっ・・・！？」
真昼が愕然とした面持ちになる。
と―――――
「―――――真昼君っ！！ クロっ！！」
公園内に白銀の閃光が瞬き、『鍵』の力で空間跳躍をして真昼達に追い付いた瑠璃が姿を現したのだ。
「・・・・・・瑠璃姉っ！！ クロが・・・・・・っ！！」
耳朶に届いた瑠璃の声に、バッと真昼は振り返ると叫んだ。
「・・・・・・っ！？」
そこで瑠璃は目に飛び込んできた衝撃的としか言いようがない光景に、蒼白な面持ちになってしまう。
―――――敵と戦闘を繰り広げたらしいリヒトはボロボロな姿になってしまっていて。
―――――真昼とともに応戦しようとしたクロは人型すら保てなくなり、身体は�狄縞イ琉猫瓩涼罎飽�まれ始めていて。
「ま、ひる・・・」
「なっ・・・どうし・・・クロ・・・ッ」
途切れ途切れに言葉を紡ぎ出したクロに視線を戻した真昼が必死に名前を呼ぶ。
すると真紅の瞳を揺らめかせながら、此方に向かってクロが左手を伸ばしてきて。
「・・・・・・瑠璃・・・・・・」
「クロ・・・・・・っ！！」
その手を取る為に瑠璃はクロの傍に駆け出して行く。
けれど瑠璃の手がクロに届く寸前の処で―――――クロを飲み込もうとしていた�狄縞イ琉猫瓩呂気蕕某爾い發里吠僂錣蝓�
「・・・・・・向き合えねー・・・・・・」
悲嘆に満ちた表情になったクロは瑠璃の手を掴む代わりに、そっと左手で瑠璃の右頬を撫でると―――――
―――――・・・・・・ごめんな、瑠璃。お前はオレの傍にいるって約束してくれたのに。
―――――・・・・・・だけど、お前を�爛灰奪銑瓩墨△譴討�訳には行かねーから・・・・・・。
「・・・・・・クロ・・・・・・ッ」
流れ込んできたクロの哀傷の想いに、瑠璃は悲痛に顔を歪めてしまう。
それとほぼ同時にクロの身体は完全に�狄縞イ琉猫瓩涼罎飽�み込まれてしまい。
ころん、と黒い球に変わってしまったのだ。
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※占ツク転記/20/6/08
【本館/別館/20・6/12掲載】
朱臣繭子
第十四章『“Life’s but a walking shadow”』【３】→←第十四章『“Life’s but a walking shadow”』【２】
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作者名：朱臣繭子 | 作成日時：2020年4月25日 21時
