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第十三章『消せない罪』【1】 ページ17

「・・・よし。ついておいで! パンフレットの余りがあるからこっそりあげるよ」

 どうやら運よく遭遇することが出来た外国人男性は、ピアノコンサートの関係者だったようで、首から下げた関係者専用のネームストラップを左手で示して見せてきて。

「えっ、ありがとうございます・・・」

「有難う御座います!」

 正に渡りに船というべきだろう。右手を挙げながら手招きをしてくれた外国人男性からの申し出に、戸惑いの表情となりながら礼を言った真昼と共に瑠璃もまたぺこりとおじぎをすると、後に続いてコンサート会場に無事潜入する事となったのだ。





先導して先を行く外国人男性の後を真昼と共に瑠璃は並んで歩きながら、コンサートホールの案内が何処かにないだろうかと視線を巡らせていく。

 ―――――中に入れてくれたこの人には申し訳ないけれど、コンサートの会場ホールに隙を見て向かわないと。

 と―――――

 そんな中、ふと窓の向こう側に見えた建物の屋上に見覚えのある女性の姿を見つけてしまった瑠璃は呆然と目を見開くと足を止めてしまう。

「・・・・・・っ、オトギリさん?!」

「瑠璃姉? どうかした・・・・・・?」

 そして瑠璃が立ち止まったことに気づいた真昼も同じように窓の向こう側に視線を向けると、

 ―――――あの人・・・椿の下位の?

 ―――――なんであんなところに・・・っ。

 べたっと窓ガラスに両手と額を付けながらオトギリの姿を認識した処で。

「あのコンサートの会場ってどのホールですか!?」

「え? 地下2階の大ホールだけど・・・ってキミたち!?」

 急に大声を上げた真昼に目を瞬かせながら振り返ってきた外国人男性の口から、目的の場所を聞いたその直後。

「有難う御座います、すみませんっ!!」

「ごめんなさいっ・・・」

 瑠璃と真昼は共に来た路をだっと勢いよく逆走して走り出したのだ。

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マユ(プロフ) - 楓さん» 前作に続き、今作にもコメント下さいまして有難う御座います。ロウレスが夢主にオフィーリアの姿を重ねる話は他の方も結構書かれていたりする為。お約束は出来ませんが・・・・。今作も頑張って書き進めていくつもりですのでお付き合い頂けましたら幸いです! (2020年2月15日 18時) (レス) id: aafe96c388 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 今回のもとても面白かったです!出来ればなのですが、夢主さんをオフィーリアと似ているって思うロウレスって出来ますか?この小説とても面白いので、頑張って下さい! (2020年2月15日 10時) (レス) id: ccd9ca707d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱臣繭子 | 作成日時:2020年2月15日 1時

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