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第一章『誓約と契約』【3】 ページ23

「瑠璃姉!?」

 真昼を貫かんとした剣を握る手品師の腕に瑠璃がしがみ付く。

「何だよっもォ!! 次から次へとボクの邪魔するなよォ!!」

「・・・・・っ!!」

手品師が左手に持っていたシルクハットを宙に投げると、空いたその左手で瑠璃を掴んで地面に投げ捨てる。

 そして、すぐさまシルクハットをまた左手で回収すると、

「お前も、いい加減離れろよォ!!」

今度こそ真昼を剣で突き刺すべく、後ろ手に振りかざしていった。




「・・・あいつらみてーな奴が一番めんどくせーんだ・・・」

 路地裏に一人立ち尽くしていたスリーピーアッシュは呻くように言葉を漏らす。

 それから彼は身を翻すと同時に黒猫の姿になって路地裏から、瑠璃と真昼の元に向かって跳躍した。



「死ぬほどめんどくせー奴ら・・・・・・」

 倒れ込んでいた身体を起こした瑠璃は、その声の主の背中を見た瞬間、思わず、泣き出しそうな声でその名を呼んでしまう。

「・・・っ・・・スリーピーアッシュ・・・」

 手品師の剣が終に真昼に突き刺さってしまうかと思われた刹那、人型に戻ったスリーピーアッシュが、それを右手で掴んで止めたのだ。

 

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マユ(プロフ) - ルルさん» とても嬉しいコメント、有難う御座います! 現在、最新シリーズでは原作の二巻をベースに執筆中な為。傲慢組や強欲組の登場はまだ先になってしまうと思うのですが・・・。私も彼らとの話は書きたいと思っているので・・・。気長にお付き合い頂けたら幸いです! (2018年4月27日 22時) (レス) id: 6997652f0b (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - すごく面白かったです!傲慢組や強欲組との絡みもどうなるか気になりました! (2018年4月27日 20時) (レス) id: f9398f263f (このIDを非表示/違反報告)
マユ(プロフ) - AAAさん» こちらこそ、ご丁寧に有難う御座います。 (2018年2月20日 23時) (レス) id: 6997652f0b (このIDを非表示/違反報告)
AAA - 返信ありがとうございます! (2018年2月20日 22時) (レス) id: ad871f5681 (このIDを非表示/違反報告)
マユ(プロフ) - AAAさん» AAAさん、コメント有難う御座います!面白いと仰って頂けてすごく嬉しいです! シリーズはパート4まで掲載中です♪続編を見るから、次のシリーズに飛べますのでどうぞよろしくお願い致します! (2018年1月15日 21時) (レス) id: 6997652f0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱臣繭子 | 作成日時:2017年5月21日 21時

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