Precious Love

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とりあえず、２人で適当な駅に降りる。



いい店に辿り着けたらいいね、なんて話しながら

トイレに寄る。


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外で待ってると言った結菜の元へ行こうと
トイレを出て、当たりを見回すけど。



それらしき人物は見つからなくて


その場に佇む。



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しばらく待っても来ないけど、下手には動けないし。


どうしよう、って

一人困っていた時。









「おねーさん」









ちょんちょんって肩を叩かれて、反射的に振り向く。









「一人？俺らと遊ばない？」

「…………は？」









まさかの、ナンパ。


思わず声が出てしまったけど、何も無かったかのように無視すれば



腕を掴まれて、強引に連れていかれそうになって。









「友達待ってるんです、離して」

「友達も一緒に探してあげるからさ。四人で楽しいところ行こうぜ？」

「…や、だから、」

「いーから、ついてきなって」









腰に腕が回ってきた時。


鳥肌が立って、気持ち悪くて、涙が出てきて。



泣くもんか、って食いしばるけど
それも面白そうにして私を更に引っ張る。









「…っや！離して…っ！」









とりあえず誰かに届けばいい、と。


そう思って叫んでみたけど、思った以上に震えた声が出た。









「小さくて誰も聞こえないよ？」









ニヤニヤ笑ってる男の顔を見て、

無理かも、って諦めかけた時



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＿＿＿＿＿「美優紀」


愛しい彼の声が、私の耳に届いた






気がした。

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