オレンジ色の太陽

# ページ19

涼介side


今日は、８人でのライヴ。



俺たちの馴染みの場所になった横浜アリーナで
の公演だ。







３日前、俺と裕翔と圭人で大ちゃんのお見舞いに行ったときに、



“ライヴが終わったら全員で来るから”




と言ったところ、




“いいよ、ライヴって以外と体力使うんだからさ。自分の時間に使って”
　

と断られてしまった。







だけど今日、マネージャーからまた大ちゃんが副作用に苦しんでいる。と楽屋にいた俺たち全員に伝えられた。



それなのに、



マネ「有岡からは
“ライヴが終わるまで来るな”
“みんなはファンに笑顔を届けて。俺の分まで”
と伝言があった。
だから、お前達は有岡の分まで笑顔を届けろ。
自分達のファンにも、有岡のファンにも」


俺「…でも」



副作用に苦しんでいる大ちゃんをすぐにでも、
そばで支えてあげたかった。



侑李「…涼介。大ちゃんが言うなら仕方がない。
僕達は、僕達のやるべきことをやろう？それが大ちゃんの望みなら。…ね？」





そうか、そうだった。
俺たちは９人でHey!Say!JUMPなんだ。







１人が立ち止まったら、８人がフォローすればいい。






１人が悩んでたら、８人が明るくすればいい。
　







そう、教えてくれたのはまぎれもなく大ちゃんだった。

　




俺「うん…」




光「よし！円陣組むぞ！！」


裕翔「うぇーい」


圭人「ＯＫ」


侑李「はーい」 バシッ


雄也「いて！…知念叩くなよ〜」


宏太「よっしゃ！行くぞ行くぞ！」





みんなの声が少し遠くに聴こえる。




大ちゃんがいない。




８人での初めてのライヴ。




大ちゃん、大丈夫？





大ちゃんの為にも、ファンに笑顔を届けるから。



慧「山田」
　

俺「うん」



俺はみんなの輪の中に入った。



光「よし！…大ちゃんがいないけど、またすぐ、
アイツなら戻ってくるから。大丈夫。
今は俺達で最高のパフォーマンスをしよう！」



ヒカの言葉に皆が頷く。



光「…行くぞーー！！」


JUMP「おーーー！！！」






絶対、今度は９人で出ようね。




俺達も、ファンも、スタッフもずっとずっと、
大ちゃんのこと待ってるから。




見ててね。
　









俺はステージへと駆け上がった。

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